【ツイステ】ディズニーファンは辺りを見渡す。たどり着いたのは… (ページ46)

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スラムで出会ったページ46

俺のいつも通りのスラムの生活、共喰いになってもおかしくない程の貧しさで、常に貪欲なハイエナ達が集っていた。

　ボロボロの街に乾いた地に綺麗な白い髪をした人が炎よりもハッキリと居た。白い髪は骨何かよりもずっと白く透き通っていた。
言わなくともこの街の者ではないと分かった。
ソイツはスラムの有様を黒い石の瞳でジッと見ていた。
無感な表情で辺りを見渡す姿は、俺達とは次元の違うように思えて幻のようだった。
動けなくなったけど、消えて欲しくなくてすぐに声をかけた。

ソイツは振り返って此方を見据える。
身長は俺と同じくらいで年も近そうだ。
見窄らしい服を着た俺に、嫌な顔や怒り顔をせずにただ此方に向き合った。
「どうした」と静かな声が響いた。
でも突き離すのではない、かと言って包むのではない。
一定の距離で声をかけられたようだ。
「何か言ってごらん。」
何を喋ればいいのか分からない。ただ一つ、頭に浮かぶ言葉を吐き出した。

「金、出せっス。」
暫くの間、ソイツは「分かった。しかし、生憎お金は持っていない。」と言って手にしている袋からフランスパンと水を渡す。
「これを食べるといい。」
一つ口にすれば素朴な味が広がる。
すぐに完食するとソイツは袋ごと俺に渡す。
「これをやるから勘弁してくれ」のような感じではなく、単にあげていた。

この国について聞いてきたから説明をすると「ありがとう」と言われた。
弟や妹以外に感謝されたのは初めてで新鮮な感じであると同時に冷たいヤツではないんだとショックを受ける。

真逆この後に俺は莫大な貸しを作るなんて夢にも思わなかった。

王様は水なら確保すると言って、スラム街に水路を作った。
9歳になった時にまたAは来た。
月に数回程度に来るけど、弟妹は懐いていた。

王様「このままだと干魃(かんばつ)が広くなる。」
水を使用者が増える事により減りが速くなった。
使用人「例年と比べて貯水槽の水量が減ってます。」
沈黙の続く中、Aが「一つ解決方法があります。」と言った。
「なんだ」と王様が聞く。
「家畜の糞とゴミを撒くのです。」

俺は拍子抜けな声を上げる。
「あの腐った物を撒くんスか！？」
「そう。」
「や、やだな〜A君。冗談(ジョーク)は言わないでくださいっス。」
「いたって本気だが。」
あ、これマジなヤツだ。

乾いた土にゴミと家畜の糞を撒く。
「本当に水が出るんスか？」
「ああ、何せこの後にお掃除屋がくるから。」
掃除屋？