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ハイエナの友達 ページ47

一応やったら時間が経つに連れて土が潤いを持ち始めて、芽が少しずつ生えてきた。
「すごい!どんな魔法を使ったんだ?」と弟が俺の疑問を代弁する。
「植物に必要なのは水と光と肥料だ。糞は栄養が含まれている。ゴミにはシロアリが寄ってきて掃除する。シロアリは大地の中で住処を作るから、水は浸透する。」

あのアリがここまで。
A「少しゴミが足りないな。」
「用意してくる。」と弟が家の中へと行った。
魔法なんかじゃない。全部手作業で理にそって動いたんだ。
A「シロアリも肥料になる。生き物が最後に辿(たど)り着くのは皆んな等しく食っては食われても、最後は死んだら土になる。」
言ってる事は最もだ。


魔法に頼らずして解決したAは、専門家や慈善家からすれば脱帽するまでの知識と行動力を持って、スラム街と環境の危機を天恵(てんけい)のように解決した。

綺麗な水を必要とする時にも知識を惜しまないでいた。
上総掘りが必要ですね。」
環境省の人は先程に発した言葉が分からず、Aに説明を促す。
「上総掘り…古き時代(明治初期)にある国(日本で名前の通りの地方)で考案された井戸の堀削法。竹を束ねた槓桿(こうかん)の弾力で割竹製の(きり)で掘る。弾力性のある竹を使用しているので数人で簡単に掘れます。」
環境省は竹なら簡単に調達できると言って、住民達に竹を持ってくるよう命令した。

「(流石は水が名物、千葉県。)ヒゴグルマはヒモの巻き取りと巻き戻しに必要。重い鉄管を上下運動させるのに労働力削減になる。
ハネギは少ない労力で済むのに必要だ。」
砂の上でスラスラと説明しながら大体の図を描いていく。
はたから見れば、おじさんが子供の絵を見ているようだけど、実を踏まえた上で認識すると異様な光景である。
A「ただ、摩擦により熱持ちノミや穴崩れが…」
「それなら粘土はどうだ。」
A「粘土(ネバ)水、それならノミと穴崩れはなんとかなります。あと綺麗な水を確保するには砂と泥の地層で水を流して」


色々あってまた魔法抜きで人力で解決。
環境省が俺から革命とか諸々聞いたら『歴史に大きく焼き刻むレベルだぞ』と言った。

Aが「来なさい。」と、レオナさんは「来い。」と言う。同じ仏頂面でもこうも大きく違う。
俺はシシッと笑いながら、湖のようなAとサバナのようなレオナさん二人の所へ向かう。
この二人には友達として協力しようと強く思った。

子→←スラムで出会った



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設定タグ:転生 , 救済   
作品ジャンル:ファンタジー
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たろ。(プロフ) - パ、パ、パ、パパぁ!!!!! (2022年7月7日 15時) (レス) @page9 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柳玲霊鑑 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/be moon  
作成日時:2021年11月28日 19時

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