80 削られる体力【バトルシーン】 ページ30
「おい何するっ！ブーバー！」
グラジオ達には幸いなことであるが、エレブーの放った放電で、なんと、エレブーと共に組んでいたはずのブーバーが戦闘不能になってしまった。
あちらは完全に仲間割れの状態らしく、文句を言われたエレブー使いのトレーナーも、先程の噴煙の仕返しだと言わんばかりに涼しい顔をしていた。
「オレとエレブーだけで十分だ。」
「お前のせいで・・・暗い感情が生まれたぜ！」
しかし、Aもグラジオも、そんな職員たちの仲間割れの様子を悠々と見ていられる状況ではなかった。
「ピジョン・・・！」
ピジョンが、エレブーによって放たれた電気に触れ、地面に落下してしまっていたのだ。
「ピジョン、しっかり・・・。」
威力のある効果抜群の技。それを受けたピジョンの翼の周りに、ビリビリと電光が走っていた。
Aがピジョンを必死に呼んだが、ピジョンは翼を動かすことが出来ずにいた。
「ヌル。」
守ってやれ、とグラジオが指示を出す前に、ヌルは自ら庇うように、ピジョンの前に出てきた。
ヌルもまた、仲良くなったピジョンを守りたいのだ。
「もうお前たちの勝利は無いぞ！エレブー、エレキボールだ！！」
「・・・クッ。」
エレキボールは危険な技だ。攻撃を受けるポケモンの素早さが遅いほど、威力は高くなる。
仮面の重さで素早く動けない上、最初の攻撃時に麻痺しているヌルにとっては、かなり痛い攻撃だ。
素早さ以外の身体能力は高いヌルだが、弱点に付け入るエレキボールのダメージは大きいと見えた。やはりピジョンと同じように、ヌルの仮面やヒレのような尾に、光の筋が走っている。
「ヌル、まだいけるか。」
攻撃を受けたヌルの身を案じ、グラジオはヌルに声をかけた。ヌルも、痺れに耐えながらグラジオの方を振り向き、視線を送っている。
「・・・。」
攻撃を持ち堪えることは出来たが、ヌルにとって、エレブーに攻撃を与えることは困難・・・というより、不可能に近い状態だった。
ピジョンを庇っているため、ヌルの動く範囲が限定されてしまう。特殊技を覚えていないヌルがその場を離れてエレブーに突っ込めば、ピジョンは間違い無く電撃系の特殊技で狙われてしまう。
もう一度放電をされようものなら・・・。あまり、考えたくもないことだ。
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
