慎太郎side ページ8
.
.
確実に俺らをつけているその車。
独り言でボソッと言ったものはしっかりと秋田議員に聞こえてたようで
秋「もしかして鷲尾ですか…！俺…バレたら殺される！」
後ろを振り返った秋田議員は慌てた様子で俺にそう言った。
そんなに恐怖を感じるのか、鷲尾に対して。
「可能性としては高いですけど大丈夫です。撒きます」
秋「お願いします…助けてください」
少しスピードを早めて車線変更を何度も繰り返す。
そうしながら右折左折を繰り返してれば大抵は撒けるんだけど…
「……しつけぇ」
秋「まだ後ろいますよ！どうしますか！？」
金魚のフンみたいにしっかり引っ付いてきやがる。
まぁ向こうも慣れてるってことだろう。
額に汗をかきながら怯える秋田議員に俺は冷静に言葉を返す。
「…秋田さん、運転できます？」
秋「え！？」
赤信号で止まってる間に、後部座席から運転席に移動してもらう。
俺は助手席に座って、ある場所へ行ってもらう為に道案内をした。
通行量がそこまで多くない道路に出て、俺は秋田さんにカズさんのいる居場所を伝えた。
「俺、今からこの車降りるんで。秋田さん、1人でカズさんの所行けますか？」
秋「……え！1人…で、ですか……？」
「はい、多分追ってきてるのはあの車だけですし、アイツらを俺が止めてれば秋田さんを追ってくるやつはもういないはずなんで。」
俺が囮になる間に秋田さんにはカズさんの所に行ってもらう。ここから本拠地はさほど遠くないし10分以内にたどり着けるはず。
追ってきていた車には肉眼で確認できた限りだと、車内に2人しかいなかったし、俺一人で大丈夫だろう。
「カズさんにも連絡済みです。入口で迎えるって言ってたんですぐわかると思います。」
秋「でも…そんな…」
「大丈夫っす。秋田さんなら出来ます。鷲尾から解放されたいんでしょ？生き延びなきゃ」
そういうとハンドルを握る手が一層強くなった秋田さん。
…決心できたんだな。
「じゃあ、俺が降りたらすぐに走ってくださいね」
秋「わかりました。…森本さん」
「なんですか？」
秋「くれぐれも気をつけて」
出会ってから1番力強い目をした秋田さんに微笑み返す。
「大丈夫っすよ。俺、SPなんで」
カズさんに後でたんまり報酬もらうし。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 568人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蝶-アゲハ-(プロフ) - ちょりこさん» ありがとうございます！私も半年かけて書いた作品が終わったのは達成感もありますが、寂しさも感じてます😭またたまに読み返してカッコイイSPくん達を補給していただければと思います！！楽しい作品と言っていただけて嬉しいです！🙇♀️ (2022年11月27日 17時) (
レス) id: baea928cde (このIDを非表示/違反報告)
ちょりこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎回カッコイイたろを楽しみにしてたから 、終わってしまうのはちょっと寂しいですね 。でも楽しい作品でした！ (2022年11月26日 23時) (レス) id: 08dc60e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
蝶-アゲハ-(プロフ) - ぁぃさん» ありがとうございます😭😭ぁぃさんのお話も大好きです！いつも楽しく読ませていただいてたのでコメント嬉しいです꒰( ˙ᵕ˙ )꒱ありがとうございます！ (2022年9月30日 8時) (レス) id: baea928cde (このIDを非表示/違反報告)
ぁぃ(プロフ) - 今読んでいる作品でダントツ大好きです🥲♡ (2022年9月30日 2時) (レス) @page23 id: 8766758dd0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蝶-アゲハ-
| 作成日時：2022年8月10日 0時
