貴方side ページ1
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家に帰ってからの事をミヤビちゃんに話した。
お父さんが帰ってたこと、友達のことを悪く言われて腹が立って反発したこと。
…お父さんに初めて頬を叩かれたこと。
『私、あの家に帰りたくないって思っちゃって…』
ミ「勢いで出てきた？」
『う、ん……』
私が話してる時もずっと隣で背中を摩ってくれた彼女は全ての話を聞き終わると、頑張ったね。と抱きしめてくれて、
『…でもどうしていいか、わからなくて』
ミ「それで家に来たと」
『そう、……ごめん』
だからなんで謝るの！とミヤビちゃんの抱きしめる力が強くなる。
ミ「来てくれて安心した。むしろどっか行って連絡つかないとかだったら冗談じゃないからね」
喉乾いたでしょ？持ってくる、と部屋を出たミヤビちゃん。
彼女の家は温かい。温度が、とかじゃなくて雰囲気が。
対して私の家は冷たい。色がないみたいに
生きてる心地がしないの。
『あぁ、ダメだ…』
1人になるとどうしても考えちゃう。
さっきのお父さんの顔が浮かんでくる。
ミ「A」
横にあったクッションを無意識に抱きしめていた私に飲み物を持ってきてくれたミヤビちゃんが、名前を呼んだ。
『ぁ、ありがと…』
ミ「お腹、空いてない？」
『ん、大丈夫。』
ミ「そ、」
泣いた分の水分を補給する。
一気飲みした私をミヤビちゃんは子供をあやすみたいに頭を撫でた。
ミ「今日、祭り楽しかった？」
『うん、すっごく』
ミ「ふふ、よかった」
『私、ああいう賑やかな場所、好き』
この前の海もそうだった。
色んな人がワーキャー叫んで楽しそうに遊ぶ空間が好きなんだと思う。
皆が幸せそうだし。
実際、私も幸せだったもん。
『次は花火したいな』
ミ「いいね、BBQとかも良くない？」
『楽しそう』
気を利かせて彼女は楽しい話をしてくれる。
気づけばもう夜も遅い時間。
彼女と話してると時間があっという間なの。
『もうこんな時間…』
ミ「A、もうちょい待ってね」
『ん？何が？』
急に彼女が意味深なことを言う。
片口を上げたミヤビちゃんは、Aの会いたい人がもう来るから。と
『え？』
ミ「あ！来たよ」
遅くなーい？と眉毛を動かした彼女。
音でわかったよ。
重低に響く、バイクのエンジン音で。
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蝶-アゲハ-(プロフ) - さつきさん» 感想ありがとうございます！なんと、！？そんな読んでいただけてたなんて嬉しいです！これからもよろしくお願いします！(土下座) (2021年8月31日 8時) (
レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - 完結お疲れ様です！更新されるたびにドキドキしながら読まさせて頂きました^ ^完結が待ちきれなくて何度も初めから読んだりするほど大好きな作品です！次のお話も楽しみにしています！！ (2021年8月31日 2時) (レス) id: 0e07e9da53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蝶−アゲハ−
| 作成日時：2021年5月28日 0時
