貴方side ページ4
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『え……でも、見ず知らずのOL失恋話興味ある?』
「失恋話に興味はないけど、おねーさんには興味あるよ」
『………』
この子、さっきナンパする気無かったって言ってたよね?
また1つアタックされた気がしたのは私だけ?
まぁ、いいや。この際、もう二度と会わないだろう青年にぶつけてみようか。
すべて。
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『私、必死だったのにぃ〜!!』
「はいはい、おねーさん飲みすぎ」
『もう飲ませてよ!忘れたい!』
気づけば、酔いが全身に回って
自分でも何言ってるか分からない状態。
だけど、目の前にいた青年がいつの間にか隣に来て背中を摩ってくれているのはわかる。
「おねーさん、頑張ったのにね。」
『浮気されるほど私は良くなかったってことだよ』
仕事人間な私の唯一癒しだった存在。
そんな彼氏だったはず、だけど青年にぶちまけてから気づいた。
逆に私は俊の彼女を努められていたのだろうかと。
思い返せば、LINEだってあまりしないし、電話だって。仕事の邪魔だと思ってた。
年上の大人びた人だったから、子供っぽい所なんて見せたくなくて、彼に気を使って甘えたりわがままも言ったこと無かった。
それが彼にとって楽だと思ってた。
『私は可愛くない女だったんだ』
「違うよ」
自分を責めてばかりいた私に
青年は低い声で言った。
「おねーさん、まだ彼氏とちゃんと話してないんでしょ?彼氏の話も聞いてみな?それからだよ、自分のこと責めるのは。まずは話し合うこと!」
いい?と顔を覗き込まれて、これでもかってくらい圧を感じたから
思わず、はい。って敬語。
至近距離にある彼の顔をじっと見てて思わず
『君、かっこいいね』
と、伝えてしまった。
俊もイケメンだけどちゃんとかっこいいなんて伝えたことないのに。
なぜだろう、酔ってるからかな。
「おねーさん、今言う?笑」
『うん、てか…見たことある気がするんだけど』
「あー、それはねぇ……」
言いずらそうな彼のほっぺに思わず触れた。
どこで見たんだろうって思い出すために。
「ねぇ、ちょっと!?俺、おねーさんに興味あるって言ったよね?」
『んー?』
「そんな事されたら、ちゅーしたくなるんですけど」
『あー、全然思い出せない…』
「おいおい……」
少し動揺した彼が初めて苦い顔をした。
それが面白かった。
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蝶-アゲハ-(プロフ) - なつみさん» はじめまして!コメントありがとうございます!私の作品にたどり着き、読んでくださって嬉しいですう!他のも是非読んでください〜(^з^)- (2021年3月14日 21時) (レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - はじめまして!アゲハさんの作品初めて読ませていただきました!可愛い犬な慎ちゃん最高でした!わら (2021年3月14日 21時) (レス) id: 6c81062883 (このIDを非表示/違反報告)
蝶-アゲハ-(プロフ) - さつきさん» はじめまして!コメントありがとうございます!ホントですか泣嬉しすぎる滝。ツイッターありがとうございます!番外編楽しみに待っててください(´ε` ) (2021年3月14日 19時) (レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
蝶-アゲハ-(プロフ) - つばささん» つばさ様!どうもどうも!頻繁にコメントしてくださるのはとても嬉しいです(^-^)ありがとうございます!次回もうずキュンからの甘々でいきたいとおもいまっす( ̄▽ ̄)ニヤリッ (2021年3月14日 19時) (レス) id: 7d431f17aa (このIDを非表示/違反報告)
さつき(プロフ) - はじめまして!完結お疲れ様です!アゲハさんの書く慎ちゃんの作品とても好きです(//∇//)このお話もいつも更新されるの楽しみにしていました^ ^Twitterもフォローさせて頂いたので番外編も楽しみにしています!! (2021年3月14日 13時) (レス) id: 3125899134 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蝶−アゲハ− | 作成日時:2021年1月22日 0時