【鬼滅の刃】星柱は男の娘……？『嫌、僕女だけど。』肆

佰伍拾玖 ページ38

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『なにそれ』ﾎﾞｿｯ




不死川「…美累？」





美累の近くに居た俺はその小さく呟いた声が聞こえたが、鬼や目の前にいた子供にはその声は聞こえていなかったらしい。



美累は立ち上がって再度鬼と向かい合った。



遊乱「ほらね！言っただろ！ここにいる子はみぃんな望んでここにいるんだ！」



『そう…みたいだね』



何言ってんだ？



本気でそんなこと思ってんのか？



確かにコイツらの家よりは此処の方がマシだとは言っていたが、それでも喰われることに納得はしていない。


納得なんてする訳ないだろォ誰が好き好んで死にたがるんだよ。



遂にコイツの頭もやられたのか？この空間には何か術でも掛かってんのか？



遊乱「でしょ？でしょ？だからさ、Aも此処で暮らしなよ！
辛い思いも、苦しい思いも、ここじゃ何も無い！

それに、君の稀血はとても美味しいと聞いていたんだ！
ね、頂戴！ここで一緒に暮らそう！

もう辛い思いしなくていいんだよ！」



『あのさ、そもそもの話なんだけど、僕一言も辛いなんて言ってないよね？』




遊乱「は？」



『僕の何を“見て“、何を“知ってる“か知らないけどさ、僕はあの頃を辛いなんて1度たりとも思った事ないよ？』



遊乱「…う、嘘をつくなよ。
あんな…自分より体の大きな男四人だぞ？
そんな思ってもないこと言ったってここからは出しやしない！」



『嘘じゃない。
家では食事睡眠と同様にアレは日常的なものだったし、終わらなければ食事も与えて貰えなかった。

生きる上で必要な事と認識していたから、特段辛いとも苦しいとも思ってない。』





なんだそれ。



胡蝶から美累の幼少期は他とは違うと聞いていたが…




何故そんな何も無いような、当たり前だと言うような表情でそんな辛いことを言えるんだ。




『まぁ、そういう事。』








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