【鬼滅の刃】星柱は男の娘……？『嫌、僕女だけど。』肆

佰肆拾伍 ページ24

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戦いが始まってしまっては後には引けない、Aは恐らく無惨側へ着いてしまうだろう。



だからそうなる前に、Aは自分のできる範囲で精一杯行動する。



いつか、共存出来、みんなで笑い合える世界を夢見て。



『…しのぶさんのお姉さんは鬼と仲良く出来たらと言っていたんだよね？』


しのぶ「……ええ。そうです。どうしてそれを？」



一通りの治療が終わり、ベッドの横の座っていた椅子の向きを変え、Aを見る。



『以前、不死川さんに聞いたんで。』


しのぶ「そうですか…。」


『しのぶさん自身は…鬼との共存は嫌そうですね。』


しのぶ「え……？」


『お姉さんの意志を受け継ぐ為に自分の気持ちを押し殺しているように見える。


僕は、鬼との共存を心から望む。
けど、お姉さんみたいに鬼を哀れだと思った事は一度も無い。』


『哀れだなんて思わない。
彼等は必死に自分達で生きているだけ。

それを僕ら人間が勝手に否定して良い理由になんてならない、否定する権利なんて無い…！』


しのぶ「Aさん…？」


Aはいつの間にか喋る声は速く大きくなってしまっていて、手は隊服と羽織を敗れてしまうのでは無いかと言うほど掴んでいた。



しのぶの声で引き戻されたAはハッとし、力を抜いてフワッと微笑む。



『……なーんて、今のは幼い頃母が言っていた言葉を借りただけ。』


しのぶ「………元鳴柱様が。」


『うん。今日は遅いから帰る。
獪岳が目を覚ましたら鴉飛ばして。』




そう言ってAは蝶屋敷を出て自分の屋敷に戻り直ぐに就寝した。



それから翌日、普通にいつも通り任務や自分の庭で稽古していた時、しのぶの鎹鴉が飛んできて獪岳が目を覚ました事を知らせる。



『そう。今から向かう。貴方は自分の所戻っていいよ。』



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