第5話 ページ5
善逸side
金曜の夕方。暇だったから、1人でショッピングモールに来た。
俺は我妻善逸。
大学2年生。
勉強も運動も、人並み以上にはできる。
…昔は、ヘタレで泣き虫で、なにもできなかったけど。
変わるきっかけをくれた人がいるから。
……好きな人がいるから。
Aのことだよ。
幼なじみで、保育園から大学までずっと一緒なんだ。
…大学は、少しランクを落として、Aと同じ大学を受験した。
俺はAが好きで好きで仕方ないのに、幼なじみを越えられなくて、苦しんでいた。
せめて、ずっと近くにいたいって思うのは、悪いことじゃないよな。
愛してる。誰よりも。
中3の頃、じぃちゃんを亡くしてから___
親のいない俺にとっての光は、希望は、完全にAだけになってしまった。
「善逸!久しぶりだな!」
「……炭治郎。どうしてここに」
竈門炭治郎。小学生のときからの友達だった。
「あ、えっと…ほら。カナヲと……遊びに来たんだ」
少し照れながら言う炭治郎。
よく見ると、炭治郎の背中に栗花落カナヲが隠れていた。
…栗花落カナヲは、同じ中学、高校だった。
中高一貫のキメツ学園の、同期だった。
「…あぁ。可愛らしくデートってわけ」
俺はカナヲちゃんには挨拶せずに愛想悪く、言った。
…どうやら俺は、カナヲちゃんには嫌われているようだから。
この2人は付き合ってこそないものの、とてもいい感じだった。
お互い奥手だから付き合ってないけど。もう…周りから見たら、そういうことだ。
「善逸、元気そうでよかったよ!……Aは一緒じゃないのか?」
炭治郎のその言葉に、少し苛立つ。
「…違うよ。もう家に帰ってると思う」
炭治郎は、すごくいいやつなんだ。大好きなんだ。兄弟みたいに思ってる。
でも_____
限界だった。俺の心は壊れそうだった。
Aの好きな人なんだ、こいつは。
炭治郎は気づいてないし、ていうかカナヲちゃんといい感じだし。
Aに直接聞いた訳でもないけど、俺はわかるんだ。
だって、Aのことずっと側で、見てきたから。
だから炭治郎に対して、俺はどうしようもないくらい嫉妬心があった。
*
作者です!お読み頂き、ありがとうございます!
善逸side多めになりそうです…
よければこちらもぜひ…!↓
俺だけをみて【我妻善逸】
204人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲華(ipad)(プロフ) - あぁぁぁぁぁぁぁッ、もう本当に最高ですね!!番外編で無事召されました(( 本当にこれからも応援してます!!無理しないで更新頑張って下さいね! (2021年4月2日 19時) (レス) id: 6c90de1c69 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア☆姉貴 - しがれっとさん» しがれっとさん、お久しぶりです!!!!(^ω^)(^o^)v(*^^*)シルバーウルフからシルビア☆姉貴に改名しました!!!!しがれっとさんの親戚・知り合いとかに彼女募集中の独身男性は居ないですよね!?(?_?)もし居たら紹介して欲しいです!!!!本当にお願いします!! (2021年3月24日 1時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
まかろーーーーーーん - とても面白い!・∀・更新頑張ってください!! (2021年3月23日 21時) (レス) id: 463e4d97f0 (このIDを非表示/違反報告)
しがれっと(プロフ) - 七楽さん» コメントありがとうございます!ほんとですか!?そう言ってもらえて嬉しいです!!もっときゅんきゅんさせられるように頑張りますね! (2021年2月18日 17時) (レス) id: 1f8c33c3c2 (このIDを非表示/違反報告)
七楽 - ウワァァァ善逸カッコイィぃ(悶え)すっごく良かったです!! (2021年2月16日 18時) (レス) id: 40ff050674 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しがれっと | 作成日時:2020年12月12日 14時