第4話 ページ4
無言でみつめあう。
20歳になった男女。
ベッドに2人きり。
「…やだ…退いて…」
私は震えながら言った。
だって、どうみても、私の知ってる善逸じゃない。
「そんなこと言うんだ。まだこの状況わかってないの?」
善逸はそう言って顔をしかめた。
私は首を縦に振る。
「……これからAと俺は2人でずーっと一緒に暮らすことになるんだよ。
だからさ…仲良くしない?」
黒い笑みを浮かべて、そう言った彼に恐怖を覚えた。
…そして、思い出してきたんだ。
ここに来る前の出来事を。
・
「Aちゃーん。飲んでる〜?」
「大丈夫ー?ぼーっとしちゃってたけど」
慣れないお酒を少しずつ口に含みながら、ぼーっとしていたら、話しかけられた。
この子達はミカとアカリ。同じ大学の子。
…友達の友達、といったところだ。
そんなに深い仲なわけでもない。
「う、うん。飲んでるよ」
…なんて言って、私は誤魔化すように笑った。
「いや全然飲んでないでしょ!Aちゃんもっと飲もうよ〜♡ね?かんぱーい!」
1つ年上らしい、チャラそうな男の先輩。あともう2人いるけど、区別がつかないくらいに3人ともチャラい。
「あ、あはは…かんぱーい」
精一杯笑顔を作る。
……3:3の合コンだった。
合コン。
別に、来たくて来たわけじゃない。
仲良い友達の___神崎アオイの友達のこの2人に、どうしても人数が足りないから来て欲しい、って頼み込まれた。
断れない性格の私は、しばらく渋っていたものの、結局了承してしまったのである。
……が、後悔した。この場所は絶対、私には合っていない。
正直全然楽しくない。チャラい人は苦手だし。
でもミカとアカリの2人はすごく楽しそうだから…まあよかった。
「すいませ〜ん。この子にカシスオレンジお願いしま〜す!」
なんて、チャラ男1が私を指さして、勝手にお酒の追加の注文し始めた。
ちょ…!なにしてくれてるんですかこの人!!!
「え、えっと、私…そんなに飲めな…」
「大丈夫だって!だってまだ1杯しか飲んでないじゃん!えっと___しら、いし…白石Aちゃんだっけ!」
白石A。私の名前。
「はい、お待たせしました!」
注文してすぐ、カシスオレンジが出てくる。
無理無理無理…!もう酔っちゃうよ…!
…そして、ほぼ強制的にお酒を飲まされ、私は一気に眠気に襲われた。
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咲華(ipad)(プロフ) - あぁぁぁぁぁぁぁッ、もう本当に最高ですね!!番外編で無事召されました(( 本当にこれからも応援してます!!無理しないで更新頑張って下さいね! (2021年4月2日 19時) (レス) id: 6c90de1c69 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア☆姉貴 - しがれっとさん» しがれっとさん、お久しぶりです!!!!(^ω^)(^o^)v(*^^*)シルバーウルフからシルビア☆姉貴に改名しました!!!!しがれっとさんの親戚・知り合いとかに彼女募集中の独身男性は居ないですよね!?(?_?)もし居たら紹介して欲しいです!!!!本当にお願いします!! (2021年3月24日 1時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
まかろーーーーーーん - とても面白い!・∀・更新頑張ってください!! (2021年3月23日 21時) (レス) id: 463e4d97f0 (このIDを非表示/違反報告)
しがれっと(プロフ) - 七楽さん» コメントありがとうございます!ほんとですか!?そう言ってもらえて嬉しいです!!もっときゅんきゅんさせられるように頑張りますね! (2021年2月18日 17時) (レス) id: 1f8c33c3c2 (このIDを非表示/違反報告)
七楽 - ウワァァァ善逸カッコイィぃ(悶え)すっごく良かったです!! (2021年2月16日 18時) (レス) id: 40ff050674 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しがれっと | 作成日時:2020年12月12日 14時