金髪の彼はヤンデレでした【我妻善逸】

第18話 ページ18

とにかく、このままではダメだ。


強くそう思った。


……すると、ぼうっとしていた頭が、なんだか冴えていく。


いや、さっきまで動かなさすぎただけで、これはきっと普段の私なんだ。


｢……何かの間違いだよね、きっと｣


そうだ。


善逸が私のことを好きで。だから閉じ込めるなんて、そんなの理由になってない。


…間違ってる。


しばらく時間をおけば、わかってくれるよね。善逸も。



……そういえば、私のカバン、どこにあるんだろ。携帯……


今、正確な時間すら把握していない私は、とりあえず時間が知りたい。


なんなら、誰かに連絡して迎えに来て欲しい。迷惑になるのは重々承知だけど。


ざっと見回したけど、私のカバンらしきものは床には置いていない。足枷が付いていても手が届く範囲にあるクローゼットの中を開けた。


｢……っ！！！｣


驚いて、思わずぺたんと座り込んでしまった。


私の普段着ている服がたくさんかけられていた。


置いてある籠の中には、下着まで……。






どういうこと？いちいち同じものを買ったの？


いや、それとも、私の家から持ってきたの……？




…どっちにしても、おかしいでしょ……！




さっきのことがあってもまだ私は、

善逸は信頼できる人だから、と思っていた私だけど、さすがに震えが止まらない。


ダメだ。ここにいては、ダメだ。


｢……でも、足枷が。


それに、これを外したところで今外に出ようとしても、多分…｣



多分、ダメ。


どうしよう。ちゃんと……考えなきゃ。


さっきみたいに善逸が豹変したら怖い。でも、早くここから出ないとダメ。


結局カバンは見当たらなくて、当然携帯も財布もない。けど、焦ったりはしなかった。


きっと、善逸が持ってるんだ…。


それから私はしばらく思考を巡らせていた。


すると、足音が聞こえてきて、私は考えるのをやめた。





ガチャ。




｢おまたせ、A。ご飯できたよ。

……これ、外してあげるから、降りてきて｣



善逸はふっと笑って、黒いエプロンをしたまま____また私の部屋に来た。








＊


こんにちは！


オチだけは決めてるんですけどそこまで持っていくの難しすぎてどうしようって感じの作者です。


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