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時間だと言って爆豪君が競技会場に戻ろうとしたのでせめてイカ焼きのお金は返せと催促した。
けれど「持ち合わせがねぇ」と一蹴されてしまい、私は「覚えてたらなんか奢ってやる」と言うその背中を冷めた目つきで見送ることしかできなかった。
もう二度と会うつもりはないので今ここで回収しておきたかったのに……。
午後の部の目玉であるトーナメントも原作通りの抽選結果だった。
すぐにトーナメントが始まると思っていたけど、その前にレクリエーションがあった。
そうだそうだ。Ａ組女子が峰田くんに騙されてチア服を着るんだ。
その中には当然夢主ちゃんがいて会場中の注目を集めていた。
あーはいはい。可愛い可愛い。その場にいる誰よりも似合ってますよー。
とりあえずこの後のトーナメントに緊張気味の八百万さんをカメラに収めて私はもう一度屋台通りに出向きイカ焼きを買った。
「ん、ふ、ふ〜」
ようやくイカ焼きにありつけた私は軽快に鼻歌を奏でながら歩いていた。うまうま〜。
「お、」
「ふぐぉっ！？」
角を曲がろうとしたら向こうから曲がってきた人とぶつかってしまった。
少女漫画かよ！え、何？曲がり角でイケメンとぶつかるなんて……この人が私の運命の人でこれから恋でも始まるの！？
──と一瞬頭の中を駆け巡ったけれど、私にとっては悲劇以外のなんでもなかった。
「悪ぃ大丈夫か？」
「……」
差し出された手を反射的に掴み、立ち上がりぶつかった相手の顔を見てまたしても固まる。
イケメンはイケメンでも轟焦凍、お前かよ！
「トーナメントは！？」
「１回戦は終わった」
「そ、そう」
あのソッコーで終わらせたやつね。瀬呂くんドンマーイって。あ、ちょっと聞きたかったな。て言うか混ざりたかったな。
終わってしまったものは仕方がないと足元に視線を落とすと、なんとぶつかった拍子に地面に落ちて砂まみれになっているイカ焼きの姿が！
「ぎゃーー！」
「？」
「わた、私の、イカ焼き……」
「ああ。今のでか。食べながら歩いてっと危ねぇぞ」
「イカ……焼き……まだ……一口しか……」
「どんだけ食いたかったんだよ」
うるさい！食べ物の恨みは怖いんだぞ！！
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (4月25日 1時) (
レス) id: 388da595fc (このIDを非表示/違反報告)
名無し32366号(プロフ) - 作者様のかく轟くんが凄く好きです！続編も気になるのでパスワードを教えて頂きたいです！ (4月28日 23時) (レス) id: 032467b60d (このIDを非表示/違反報告)
AiRa - 作者さんの作品はほとんど全て読んでいて、シンフォニーや比翼連理も大好きな作品なのですが、1番好きなのはこの作品です！久しぶりに覗いてみたら続編が作られていて嬉しくてもう一度読み直してしまいました！7も気になるのでパスワードを教えて頂きたいです‼︎ (2023年2月19日 21時) (レス) id: 96b6d360b2 (このIDを非表示/違反報告)
白織(プロフ) - 凄く面白かったです！後編のお話がとても気になって仕方がありません。パスワードを教えてもらってもいいですか？ (2023年1月30日 8時) (レス) id: 28f10960e0 (このIDを非表示/違反報告)
Ally - 凄く面白いです！パスワード教えて頂きたいです😭 (2022年7月29日 23時) (レス) id: 2b36b77b8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑪瑙
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=agate0320
作成日時：2019年5月16日 22時
