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「教授が言ったこと、勘違いなさらないでくださいね!?あれは本っ当ーにただの断りの文言として言っていただけですから!」
「へいへい。そういうことにしておいてやっから」
「なんですかその顔!!」


 淡くオレンジがかった照明が室内を照らすオシャレなレストランで、私は爆豪さんを相手に教授の発言について言い訳をしていた。いらぬ発言をしそうな教授から逃げるように研究室を退室した後も、「“(わたくし)の恋人は爆心地”、なァ……」とからかうように口にするもんだから、恥ずかしくて仕方がない。





「いいから食えよ」


 爆豪さんは運ばれてきた食事よりも弁明を優先する私に言った。


「好きなだけ食え。どんどん食え。コース以外にも食いたいもんがあったら頼め」
「いえ、そこまでは……」
「んじゃワインでも飲むか?飲みやすいやつ頼んでやるから」
「あ、はい。いただきます」


 私は外側のフォークとナイフを取って前菜に手をつけた。


「あら、美味しいですわ」
「金が受け取れねえなら、材料費と技術料の料金分食ってお前の慈善行事で作ってくれりゃいい」
「え……あ、籠手の話ですか。確かに。私の個性は脂質を変換して創造しますので、そうしていただけると助かります」


 料金の代わりに食事を振る舞う。なるほど思わぬ抜け道だ。それなら父親との約束を破る罪悪感もだいぶ薄れる。


「……と思ったが、やっぱいい」
「はい?」
「約束を破らせることには変わりねぇからな。今のは忘れろ」
「え、でも」
「これはただのデートだ」
「で、でで、デート!?」
「デートだろ」


 いざ口にされると恥ずかしいものがある。人生でデートなんて……あれ?学生の時に爆豪さんとヒーロー展に行ったのはデート……?




「時間がかかってもいいから、あれを直してほしい。あー……できれば俺がこの都市を出るまでに」
「……、」
「A?」
「あ、いえ……。爆豪さんはいつまでこの都市に?」
「エキスポが終わるまで滞在できるように申請してある」
「約二ヶ月……ですか」
「いけるか?」


 籠手の構造、部品とそれを構築する素材。すべて頭の中にある。今の私なら二ヶ月あれば両手の籠手をほぼ新品に作り替えることは可能だ。



 ──そう、二ヶ月。





「分かりました。任せてください」









 あなたがいなくなるまで、あと二ヶ月。



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設定キーワード:ヒロアカ , 僕のヒーローアカデミア , 爆豪勝己   
作品ジャンル:アニメ
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ルイちゃん(プロフ) - ご。 この小説の続編が出来て読みたいと思っていたら、パスワードがかかっていたので、とてもとても読みたい為、教えて頂いたらとても光栄です。 この小説もですがこれまで作っている小説がとても大好きです。 (4月2日 8時) (レス) id: 37d47bd104 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑪瑙 | 作成日時:2019年3月18日 22時

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