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★★ ページ28

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「ンの馬鹿が!!なんで早く逃げねぇんだよ」
「すみません。でもこれを手放すわけにはいかなくて、けほッ」
「もう喋んな!」


 よほど大切なものが入っているのか、トランクの取っ手をギュッと握りしめていた。俺は煙にむせるAの肩を抱きながら、爆破で見晴らしの良くなった場所に移動した。



「──チ……ッ」


 上がってくる時は問題なかったが、降りるとなれば話は別だ。俺一人ならなんとでもなる。しかし──……、



 俺は顔色の悪いAを見る。その手の中には大切に抱えるトランク。背後にはまだ消火しきれていない炎が広がりつつあった。


「爆豪さん……」
「黙ってろ、俺がなんとかしてやっから」
「これを使えば……」
「あ?」


 Aは抱えていたトランクのロックを外し、中を開いた。


「……まだ試作品で、今日実験する予定だったんですけれど」
「なんだそれは」
「フロートアシストシステム。空を飛ぶためのサポートアイテムです」
「空を飛ぶ……」


 薄い板のようなものが背中に背負う形で設計されていた。


「どうやってつけんだ」
「……(わたくし)を信じてくださるんですか?」
「あ?」
「こんなもので空が飛べるだなんて、まず信じられません」


 たしかに。空を飛べると言われても、初めて見る人間はその言葉を鵜呑みにできないだろう。……俺以外は。



「私はこれを使ってどうにか降りますので、爆豪さんは一人で下に──」
「フラフラの体でなに言ってんだ。俺がつける!」
「でも……」
「信じるっつってんだろ!早くしろっ」
「は、はい!」


 Aは手際よく俺にサポートアイテムを装着した。首の後ろにつけたシールのようなものが脳内の信号を受信して、操作できるのだと説明する。


「で、どうやって飛ぶんだ?」
「とりあえずイメージですわ」
「イメージ……」
「空を飛ぶイメージ。空中を歩くイメージ。見えない階段を降りていくイメージ。なんでも構いません」
「……わかった」


 と返事をしたが、正直分からねえ。けど俺ならできる。やってやる。やならけりゃ二人揃ってお陀仏だからな。


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★★→←★★ ふわりと舞うように



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設定キーワード:ヒロアカ , 僕のヒーローアカデミア , 爆豪勝己   
作品ジャンル:アニメ
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ルイちゃん(プロフ) - ご。 この小説の続編が出来て読みたいと思っていたら、パスワードがかかっていたので、とてもとても読みたい為、教えて頂いたらとても光栄です。 この小説もですがこれまで作っている小説がとても大好きです。 (4月2日 8時) (レス) id: 37d47bd104 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑪瑙 | 作成日時:2019年3月18日 22時

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