死にたくないので足掻きます。４【キミガシネ】

１５１話「裁定の間１１」 ページ5

ケ「...ノエル、このアトラクションはいつになったら終わる？」


ノ「んー？誰かが犠牲になったら...だよ。
Aか３バカムスメか...あるいは毒針が全部発射され切れば...終わるよ。」


ケ「サラちゃん...医務室に解毒薬がある。
リクトウオオサソリの毒...ノエルはそう言った。
Aちゃんの様子を見る限り遅効性の毒...だけど５本で確実に人が死ぬ毒だ。
油断は出来ない。」


死に至るほどの症状が出ていないだけで...耐えている私は、もういっぱいいっぱい...。
解毒薬が本当にあるならば......一刻も早く...ここから解放されたい...。


ケ「医務室で確かに見た。
同じサソリに対する解毒薬...早めにアトラクションを終了できれば...。」


ノ「あっはっは！治療が間に合うかもって？
すごいこと考えるねー！」


『あと一息なんでしょ...サラちゃん...？
サラちゃんに...賭けるよ。』


サ「私は...諦めません...！」


.


.


サ「...レコさん、ひとつ確認させてください。
その３６雷ON７という曲は...レコさんのバンドの曲ですか...？」


レ「当たり前だ！！オレは自分の歌しか歌わねぇ！！
昔所属していたバンド３６雷８１８。
その名前を冠した最高の歌だ！」


ア「.........。」


サ「アリスさん...気付きましたね。
これを...読んでください。」


ボヤける目で上に目線を向ければ、サラちゃんは何かをレコさんに手渡した。


...それを見て、レコさんは物凄く驚いていた。


レ「３６雷８１８の...解散記事...！
ふざけんな！これくらい覚えてるよ！！
アリスが...捕まった後の記事だ！」


サ「...解散は覚えていたとしても、心の傷までは覚えていなかった...。
レコさんはアリスさんの逮捕で...ショックを受けた！
バンドの歌が...歌えなくなるほどに...！」


そっか...性格までは正確に反映できていなかったんだ...。
だから...昔のバンドの曲を歌ってしまった。


サ「あなたの性格は３年前のヤブサメレコのまま止まっているんです！！」


これで...証明された......。
ここにいるレコさんがニセモノだって...。


レコさんが...ニセモノのレコさんが何か言ってても私にはそんな言葉...もう入ってこない...
サラちゃんかナオちゃんのどっちかが...ニセモノのレコさんを...針の上に着き落とせば...私は助かる...。


解毒薬もあるんだ...生きて２人の所へ帰れる...。

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