【gttb】赤猫の君Ⅱ【ｲ建康鯖】 (ページ28)

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開戦前の数時間（１）ページ28

nk side

nk「…よし、書けた。」

僕は手紙を巻き、ずっと前にマリさんから預かっていた赤いホイッスルを吹く。すると、赤いインコが海の方角から飛んできた。

しっかりとインコの足に手紙を結ぶ。

nk「赤髪のともさんに、よろしく。おまえが頼りなんだ。なるべく速く、お願いします。」

インコは、来た時よりも羽ばたく速度が速かった気がした。

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gr side

城下街に民草の集まっている声がする。
不安、心配、死への恐怖。そんなもんはウチの国民は持ち合わせて居ない。なんと言ってもこの国は元々、腐ったv国に嫌気の刺した血の気の多い民衆が武力で立ち上げた国。

退屈な平和で長い間燻っていた民草共の闘争心は、皆新たな戦いに踊っていたのだ。

………それは私も例外ではない。もちろん、幹部達もだ。

城のバルコニーに出た瞬間、皆の熱気と歓声が響き渡る。

「私の話は長いと言われがちなのでな、手短に済ませよう。

………我々の友が、あの腐敗した国に連れ去られた。
ならば我々も、数百年前と同じく、腐った物は焼き払うまで。今度は和平など無い。あの堕ちる所まで堕ちた奴から全て、全てを奪ってやろうではないか！！」

数百年対立していた超人や人間も一つに団結してしまう程の熱気と士気が、国土を覆った。

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pe side

pe「うちの領土の兵もしっかり確保できた！」
si「死神軍隊確保おっけぃ………死神技術部………1名でぇ…徹夜漬けで敵妨害システム…構築しま…………………………すぴぃ………」

死神が力尽きてソファーの上で夢の世界に旅立った。
苦笑いしながら僕はブランケットを死神にかける。

trz「トラゾー兵隊軍、必要数以上確保できとります〜。…イナリさんもさっきやっと寝たよ。マリさんの事をよっぽど心配してるみたいだ。」
krn「黒猫部隊、大丈夫だよ。…避難民の島のみんなも、戦いに出てくれるみたいだ。我が妹はよっぽど愛されてるみたいだ。誇らしいね。」

そう言うクロノアさんの顔面は真っ黒な笑顔でちょっと………いや、だいぶ恐ろしい。いや本当に怖い！青筋の浮かぶクロノアさんの手はマグカップを砕いてしまう。

trz「まぁまぁ、あと数時間で暴れられますから。落ち着いてくださいよノアさん。」
krn「ふぅ、そうだね。…待ち遠しいな。」

そう言ってクロノアさんはv国の方を見つめた。