ティータイムは突然に。 ページ16
私が寝ていたのはクロノアお兄様の領地の猫屋敷という場所。スパイ…もとい観光客の入れないような特別な大掛かりな魔術のかかったお屋敷。
騒動の後、運営国の人達やntj国、w国、そしてpikt王国のみんなは一度ここへ落ち着きに来たらしい。
こんそめさんは重力の超能力者で、ふわふわとテーブルとティーセットを部屋に運ぶといつのまにかお茶会が開かれていた。
ns「マリさんの事はずっと前からぐちつぼ達から聞いてたんだ。耳にタコが出来ちゃうかと思うくらい。」
彼はぐちつぼさん達より後から青鬼の館に迷い込んだらしく、彼らと出会い、交流し、いつの間にか共に訓練に励むようになったんだとか。
『そうなんですね。姿が見えませんでしたがごんかねさんもお元気ですか？』
ns「うん。かねごんも限界メンバーなんだ。今は館の留守中の警備をしてるよ。じゃんけんで負けたから。
…後1人、あろえって言う奴も居たんだけど今は大穴を冒険する旅に出てるんだ。」
何か含みを持った目で窓の外を見るこんそめさん。
…深入りはしないでおこう。
ns「で、本題のらっだぁさんとぐちつぼの事だけど、やっぱり俺達じゃダメだ。返事はするけど根本的な解決はできてない。…やっぱり君の声があの人達には必要だよ。」
ティーカップの中の紅茶を一口飲んでソーサーに戻したコンソメさんは、背もたれに寄りかかって足を組む。
外の木漏れ日に照らされた翠と黄色の穏やかな瞳がこちらを見つめる様はどこかとても天使族に似た雰囲気があった。
ns「あ、でも無理はしないでね。今君お腹に風穴開いちゃってるから、歩くのもつらいと思う。だから、絶対に歩く時は1人になっちゃダメだよ。」
『はい、承知致しました。』
ns「うん、よし。…それじゃ入ってきていいよ。
らっだぁ。」
扉が開いてそこに居たのは、俯いたまま顔がよく見えないらっだぁさんだった。
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作者名：その辺の夢女 | 作成日時：2023年7月31日 14時
