立場逆転 9 ページ9
Aはトーストをかじってからコーヒーを流し込むと、少し考え事をするように咀嚼してからそれらを飲み込んだ。
貴「…んー、ツナは考えすぎないくらいが丁度良いんじゃねえか？いつもそうじゃん」
ツナ「えっ！？」
そ、それって遠回しにバカってこと…！？
俺の考えてることを見抜いたのか、Aはすぐに否定した。
貴「ああ、悪口じゃなくて。
前にも言ったろ？色々考えすぎて身動きできなくなるオレをいつも助けてくれるのは、自分の心に従って動いてくれるツナなんだ。
だから、ツナはそれでいい」
へにゃっと気の抜けたように笑って、Aは何の気なしに俺を褒めてみせるから、
照れてしまう俺の顔は真っ赤になっていく。
ツナ「あ、ありがと」
ツナ(自己嫌悪に陥る暇もなく褒めてくれるんだよな…。)
足りない部分を互いに補い合えると教えてくれるAの優しさにまた惚れ直しながらも、俺は話を本題に戻す。
ツナ「えっと、そんなにデメリットがあるってことは…Aは今回の話、引き受けないほうがよかったって思ってる？」
1番聞きたかった重要なところを聞くと、Aはすぐに首を横に振った。
貴「それは絶対にない。
私が前に出ることで9代目やボンゴレのためになって、回り回ってツナを助けることになるなら、それは私が虹の守護者に戻るメリットとして充分なんだよ。
それに…やっとツナに借りを返せる」
ツナ「え？貸しなんてあったっけ？」
助けられることは数あれど、俺がAに貸しをつくるようなことしてあげられたことなんて…
貴「ほら、許嫁とか婚約って聞くと
私が前の世界で捕まった時とのこと思い出さないか？」
ツナ「ああ、そういえば！そんなこともあったね」
前の世界に戻った時、無理やり自分の従兄弟と婚約させられそうになったA。
あれは結局Aの意思で逃げて、俺たちはその決意を見守っていただけなんだけど、どうやらAの中では違う受け止め方をしているらしい。
貴「あの時は本当に助かったんだ。
だから今度は私がツナを助ける番」
柔らかに笑うAにまた胸が高鳴る。
ツナ「あ、ありがとう。
なんかあの時とは立場が逆だね。」
貴「あはは、たしかに。
お互い婚約者だのお披露目パーティーだの、厄介なことに巻き込まれて大変だよな」
ツナ「ホントだよ。俺たちまだ学生なのに」
そんな軽口を言い合いながら俺たちは、穏やかな朝を過ごした。
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らっく(プロフ) - ようやく3に行きます！最近放置しすぎてたのでもう殿堂入りは無理かなと思いつつ更新していたら、なんとすごく評価の投票数が伸びました…みなさんのおかげです！コメント下さった方、お気に入り登録して下さった方もありがとうございます！ (2019年3月13日 17時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» 本当にお久しぶりですー！更新遅くなってすみませんでした。3月はまだ更新できますので、引き続きお待ちください！ (2019年3月13日 16時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 槻藤 都咲さん» お返事が遅くなってすみません！初めから読んで下さったのですね、本当にありがとうございます！またぼちぼち連載しているのでまたお暇な時にでも読みに来てくださいね。 (2019年3月13日 16時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
さむら - 久々の大量更新嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2019年3月10日 17時) (レス) id: 1357e2988b (このIDを非表示/違反報告)
槻藤 都咲(プロフ) - 1話から見させてもらってますが凄く良い作品ですね。 (2019年2月14日 2時) (レス) id: f4cb8543e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年10月21日 14時
