パーティーの始まり 1 ページ27
その日は獄寺の猛攻からなんとか逃げつつ、オレはようやく放課後を迎えた。
貴(スーツの用意はできてるし、襲われた時の対策も練った。)
学校を出ながら、オレは何度も確認した明日の流れを刻み込むように再確認する。
あと10数時間後には虹の守護者として大勢の前に立つことを考えると、自然と身が引き締まるような思いがした。
今日は沢田家に泊まり、そのままツナとともに送迎車でパーティー会場へと移る予定。
その前に、自宅へ一度荷物を取りに帰るためオレは1人で帰路についた。
貴「ウル、明日は頼むぞ」
家に帰るとすぐ、留守を任せていた彼を匣に戻し、にっこり笑う。
『任せろ』というように揺れた匣を優しく胸ポケットにしまってから、オレは何気なくその造り主のことを連想した。
貴「…そういや白蘭のやつ、連絡よこさねえな」
ユニちゃんのもとへ旅立った白蘭。
あいつのことだから毎日連絡してくると思って
構えていたのに、毎日どころか今日まで一件だって連絡が来ていない。
貴「メールの一つくらいよこせっての。
虹のこと話そうと思って電話しても、いつも電源切ってやがるし…」
ブツブツと文句を言いながらも少しの空虚さを感じる。
白蘭は寂しくねえのかな。
ユニちゃんのそばに居られて楽しいから、こっちのことなんて忘れてるのかもな。
…私は今、お前に会いたいんだけど。
貴(…今日改めてわかった。
私はなるべく他人の好意に配慮してるつもりだけど、それでも甘えてしまってる部分がある。
その甘えがどれだけ相手を傷つけるかも知らずに)
一時期は私の恋の相談相手になってくれていた白蘭。私は悪いと思いながらも、自分1人で抱えきれない想いを吐き出すように何度も相談を持ちかけた。
その罪深さが、今日のツナとの一件で改めて思い知らされたような気がした。
ツナに対するのとは別の形で、私は白蘭の好意を蔑ろにしてきたんだって。
それでもそばに居てくれたあいつのことを思うと、その優しさが身に染みて…なんだかすごく白蘭に会いたくなったんだ。
貴「…。」
私は思い立ったように携帯電話をとって、履歴から白蘭の番号を探して発信してみる。
声だけでも聞きたいと思って架けた電話はやはり繋がらず、役立たずな携帯電話は「おかけになった電話は…」という機械的なアナウンスを延々と流し続けた。
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らっく(プロフ) - ようやく3に行きます！最近放置しすぎてたのでもう殿堂入りは無理かなと思いつつ更新していたら、なんとすごく評価の投票数が伸びました…みなさんのおかげです！コメント下さった方、お気に入り登録して下さった方もありがとうございます！ (2019年3月13日 17時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» 本当にお久しぶりですー！更新遅くなってすみませんでした。3月はまだ更新できますので、引き続きお待ちください！ (2019年3月13日 16時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 槻藤 都咲さん» お返事が遅くなってすみません！初めから読んで下さったのですね、本当にありがとうございます！またぼちぼち連載しているのでまたお暇な時にでも読みに来てくださいね。 (2019年3月13日 16時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
さむら - 久々の大量更新嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2019年3月10日 17時) (レス) id: 1357e2988b (このIDを非表示/違反報告)
槻藤 都咲(プロフ) - 1話から見させてもらってますが凄く良い作品ですね。 (2019年2月14日 2時) (レス) id: f4cb8543e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年10月21日 14時
