続く想い 9 ページ14
ツナが背中を向けたことを確認して、オレは廊下側を警戒しながら服を脱ぐ。
教室に聞こえるのは布が擦れる音だけで、その静かさが少し気まずさを掻き立てた。
──例えば同じ状況に陥ったのが雲雀さんや白蘭だったら、私はこんな迂闊なことをしない。
自分から誘うようなことなんかしない。
でも、ツナにそれをしてみせるのは…きっと、確認したいのだと思う。
ツナがどんな性別のオレでも『友達』として接し続けてくれることを。
そして、その現実を思い知りながらこの親友としての距離を刻み付けたいのだとおもう。
自分のほうこそ『ツナが友達だ』ってことを忘れて、不用意に近づきすぎてしまわぬように。
貴「…っ…」
不意に、忘れたはずの胸に刺さるようなあの痛みが蘇る。
ツナの友情を裏切り、迂闊にも彼に恋なんかしてしまったあの日の傷は今もこうして時折私を苦しめた。
だから、認識し続けなければならない。
中学の頃に感じていたツナからの好意は自分の抱いた幻想だと。
そして大切にしなければならない。
私はもうツナを失うようなあの怖さを味わいたくないのだから。
中3のあの時、ツナは私の好意に気づいてもなお、私を友達だと言ってくれた。
ずっと友達でいようって言ってくれた。
それは私の恋愛感情への拒絶だったけど、ある意味では受け入れる言葉でもあったんだと今は思っている。
恋愛感情なんか抱いてツナの友情を裏切った私を、ツナはそれでも「友達だ」とそばに居続ける権利をくれたんだ。
だからオレは…今度こそツナの想いに報いる。
ツナを裏切ったりなんかしない。
今までもこれからも、オレはツナの親友であり続ける。
オレがツナに抱いた友情は、これからもずっとずっと変わらないんだ。
今はまだ古傷が痛むけど…こうやって何度も確認していけばきっと傷はいつか消えてなくなる。全部無かったことになる。
オレはツナの隣に居続けながら、その時を静かに待つんだ。
脱ぎ終えた服を畳み、スカートのホックを留めながら必死にこちらから目を背けるツナを見た。
…ほら、大丈夫。
恋してた頃ならきっと私はドキドキしすぎてこんな空間にいられなかった。
今のオレは、大丈夫。
この世界に来た頃と同じ。
ツナに対して好意を絡めた発想なんかしない。
貴「待たせたな、着替え終わったよ」
ツナの肩に手を置いて、いつもの笑顔でそう言った。
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らっく(プロフ) - オハオハ＃さん» 初めまして、コメントありがとうございます。とんでもございません、まだまだ拙いところがたくさんありますが、これからも文章力を磨けるように頑張っていきます！オハオハ#さんも頑張ってくださいね！ (2018年10月19日 10時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - まおさん» こにちは、コメントありがとうございます！Twitterフォローしてくださってるんですね。なるべく鍵アカのほうでフォロバしてるつもりですができていなければお声がけくださいね。応援ありがとうございました！ (2018年10月19日 9時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
オハオハ＃ - とても面白いです。高評価させていただきました。私も今日初めてリボーンの小説を投稿しましたが私より文章力があってうらやましいです！これからも更新頑張ってください。 (2018年10月15日 20時) (レス) id: c0c82837f5 (このIDを非表示/違反報告)
まお(プロフ) - こんにちは(^○^)らっくさんの作品は最初から今まで楽しく読ませていただいています。これからも、更新頑張って下さい＼(^-^)／応援しています。ちなみにTwitter藻、フォローさせていただいています。 (2018年10月15日 11時) (レス) id: ced873899f (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価・お気に入り登録増えてて嬉しいです！最近はお気に入り作者にも登録してくださる方が増えてウキウキです〜ありがとうございます〜！ (2018年10月14日 19時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2018年9月8日 18時
