【122】幸せを願うのは、車に乗ったあとで ページ22
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A「お待たせしました」
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子狸の「決まった相手」が、相葉くんの「決まった相手」を連れて来るのは簡単な話だった。
その後相葉くんが、彼女とどんな話をしたのか……なんて事は解らない。
だけど撮影を再開するにあたって、控室となっている部屋から５人が。
相葉くんが出てきた時には─────
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相葉『お待たせ！ ……それから、ありがと♥』
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相葉くんがこれ以上ないくらいキラキラの素敵な笑顔をして、わたしにそう言ってくれた事からすると……どうやら上手くいったらしい。
小津さんは、撮影には最後まで立ち会い、その後は上層部に報告する為に、急遽事務所へと向かう事となった。
だから─────
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二宮「いーぃえー、こちらこそごめんなさいね！急に仕事増やしちゃって(笑)」
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結果としてわたしは小津さんから子狸の送迎が託される事となって。
社用車には彼と子狸とが先に乗って待たせて、予定外の予定の為に他のマネージャーと調整を終えてから車に乗り込んだ。
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櫻井「まさか智くんがあんな風に出るなんて、思わなかったなー」
二宮「俺もね、それ思った」
櫻井「あれ絶対マコトちゃんの事根に持ってたんだぜ(笑)」
二宮「でしょうな」
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彼の言う「あの人」は大野くんの事で……根に持っていた、というのは大野くんの結婚を小津さんが諦めさせた事なのだろう。
「これから大変だぞー」という彼の横で「でも、いつか通らない訳にはいかない道だしねぇ」と、子狸は苦笑した。
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A(困ってる割に、嬉しそう(笑))
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思わずクスリと笑ってしまって、ルームミラーの中の二人と目があって。
わたしは慌てて前を向いた。
(遅かったけど)
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二宮「そこ笑う所？」
A「だって……(笑)」
二宮「うーわーひっどい！ひっどいわ〜〜〜… ワタシこれから大変だってのに！普通、笑う？」
櫻井「がんばでっす(笑)」
A「がんばってー(笑)」
二宮「なにその棒読みは！もっと応援して？心の底から応援して？！」
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相葉くんと違って、事務所に最初から認められていた訳じゃない相手を認めて貰うのに、事務所と戦うというのが簡単な事ではないのは、この業界に浅いわたしにだって簡単に想像がついた。
それでもわたしは応援する。
管理や監視するのだってそうだけれど、彼らが過ごしやすくするのが……人を幸せにする彼らのを幸せにするのが、わたしの仕事だからだ。
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作者名：１２（とうふ）
| 作成日時：2014年1月31日 5時
