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鏡から出てきたのは、追いかけてきていたスカラビアの寮生たちだった。
「もう逃げられないぞ！盗人どもめ！」
「大人しくお縄につけ！」
「ふなﾞっ！こんなところまで追いかけてくるなんて……。なんて、しつけーヤツらなんだゾ！」
「君たち、こんな深夜に一体なんの騒ぎです？」
「お前はオクタヴィネルの寮長、アズール・アーシェングロット……！」
VIPルームの方から、歩いてきたのはオクタヴィネル寮の寮長、アズール・アーシェングロットだ。
スカラビア寮生たちとジェイドとフロイドの方を見て、険しい顔をしながら眼鏡をかけ直す。
「……これは一体、どういう状況なんですか？」
「オクタヴィネルには関係ないことだ！大人しくそこの三人を引き渡してもらおうか！」
Aたちを指をさす寮生に、アズールは目を向ける。
ぱちりと三人とアズールと目が合い、にこりと笑った。
「よく見れば、床に転がって震えているのはユウさんとグリムさんに、Aさんではありませんか。
あまりに小汚いので、雑巾かと思いましたよ」
にこにこと笑顔でとんでもないことを言うアズール。
(可愛らしいユウくんとグリムになんてこと言うんだ……！)
「慈悲の心でお助け下さい……」
「わ、私からもお願いします……！」
ユウがそう言うと、Aも頭を下げた。
「……ふむ」
「引き渡さないのであれば、お前たちもただでは済まさないぞ！」
「……はァ？誰に向かって言ってんの？」
イラついたようで低い声で言うフロイドに、スカラビア寮生は少し冷や汗を流す。
「モストロ・ラウンジでは如何なる揉め事も、認めません。ここは紳士の社交場ですから」
「なんだと？邪魔する気か」
「構わん。実力行使あるのみだ！」
マジカルペンを構えるスカラビア寮生たち。
「フン。品のないお客様にはお引き取り願いましょう。
ジェイド、フロイド。彼らをつまみ出しておしまいなさい」
「はい」
「はぁ〜い」
二人は返事してマジカルペンを構えた。
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作者名：金平糖
| 作者ホームページ：(ヾﾉ･ω･`)ﾅｲﾅｲ
作成日時：2022年4月10日 15時
