【ナカノヒトゲノム 】一目惚れ、しちゃいました。【鬼ヶ崎カイコク】2

87.HOT SUMMER ページ39

目的地に着いて、パカさんは第6ステージについて説明した。

「今回のゲームは、実にシンプル。遺跡の最奥にいる番人から、『05染色体』を受け取ってきてください。以上です」

すこしの沈黙が流れ、カリンちゃんがそれだけ？と言う。

「左様でございます」

「敵は出てこないんですか？何も？」

「はい。……ただし、今回の実況者数はわずか二名。さらに『男女ペア』で臨んでいただきます」

男女ペア。

その言葉に反応して、隣にいたザクロさんが肩を揺らした。

それを見て、うっすらと笑いを浮かべたカイさん。

「さあ！ドキドキの……カップリングターイム！！」

パカさんがくじを持ってきて、元気に言った。

私が引いたのは白い紙……ハズレだ。

で、選ばれたのは……。

ポロポロと涙を流すヒミコちゃんと……。

「泣くとか失礼だろ！！」

と、紙をぐしゃっと握りつぶした駆堂くん。

「つーかなんで、いつも俺にだけビビってんだ！！」

怒鳴る駆堂くんとヒミコちゃんの間に、カリンちゃんが入る。

「ちょっと！ヒミコちゃんいじめないでよ」

「いじめてねーし！泣きたいのこっち！！」

「駆堂様……、ワタクシもいい大人……。嫉妬に狂ってあなたをどうこうはしません。ただし明日から、ピーマン増量DEATH(デス)！！」

まるで、額にでも『呪』でも書いてあんのかと言うほどに嫉妬していた。

「陰湿か」

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