【ナカノヒトゲノム 】一目惚れ、しちゃいました。【鬼ヶ崎カイコク】2

86.HOT SUMMER ページ38

「だってさ〜……、そんな薄着で目の前歩かれたらさ〜……」

「暑い」

ぎゅう、と腰あたりに抱きつく路々森さん。

カリンちゃんは引き剥がして、アカツキくんを持ってきた。

「もうっ、触るならこっち！」

「おうっ」

あっきー♡と言いながら、ぐにぐにとアカツキくんを触る。

「ちがう、あっきーは固い！！」

「す……、すみません」

アカツキくんじゃなくて、路々森さんはまたカリンちゃんに抱きついた。

「まだまだ、元気だねェ」

「そうだな……」

ちら、と後ろを見るとカイさんとザクロさんが話しているのが見えた。

いつもは着物のカイさんも甚平を着ている。

しかも、肩あたりまで肌を晒していた。

「……、」

珍しいので、凝視してしまう。

目が合ったと思えば、

「なんでえ、Aちゃん。ジロジロ人の事見て……」

と、ニヤニヤと笑うカイさん。

「じ、甚平姿を初めて見ましたので……」

「ヘェ……、俺もAちゃんの露出した姿初めてでえ」

「い、いやらしい言い方しないでください……！」

顔を赤くする私に冗談でえ、とケラケラ笑うカイさん。

完全に面白がられてる……。

一方、ザクロさんは逢河さんに声をかけていた。

「みず……」

「お水ありますよ。逢河さん」

水を逢河さんに渡そうとする、ヒミコちゃん。

逢河さんはありがと……ヒミコちゃん……、と言いながら近寄るが、近寄った先はパカさんである。

「逢河ちがう！それは変態だ」

「誰が変態ですか」

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