まだ、好きでいてもいいですか？ (ページ3)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:6,528 hit

・ページ3

｢玉、今日いつもより忙しくなりそうだから
店長が早めに上がっていいって｣

｢大丈夫だって、そこまで無理もしてない｣

こうやっていつも心配してくれる
高校からの親友、宮田
卒業してからも同じ大学、バイトで
俺の面倒を見てくれている

なんでこんなに皆、俺のことを心配しているのか

それは、
俺が喘息の持病を持っているからだ

身体に負担がかかる仕事も出来ない
無理をすると発作が出て、次の日には寝込む

こんな俺なのに
俺の周りの友達、バイト関係の人達は
快く受け入れてくれた

俺は本当に恵まれている
でもまだ自分の口から素直に感謝の言葉を伝えれていない

｢でも、本当に無理をしたらダメ
上がる時はちゃんと言いなね？｣

｢分かった、ありがとう｣

そう言うと宮田は厨房に戻って行った

今日はちょっと早めに上がろうかな
そう思い出来たドリンクを運びに行く

｢お待たせしました。こちらが～｣

ドリンクを運び終え
その場から下がろうとした

｢おー！やっと来たか！！遅せぇよ！笑｣

｢すみません！場所が分からなくて、笑｣

遅れてきた人だろうか
こちらに近づいてくるので
ドリンクの注文を聞こうと思い振り向いた

そこに立っていたのは

｢すみません、生ビール1つ追加で｣

以前と変わらずスーツを着こなした
俺の好きだった想い人

｢藤ヶ谷、先生、、｣