ショウジョ×ノ×ムカシ ページ1
Noside
ーあるところに、1人の少女がおりました。
少女は、優しい両親に沢山の愛を貰い、すくすくと成長してゆきました。
しかし、少女の7歳の誕生日のことでした。
少女は、両親と共に夕飯の買出しに街へ来ていました。
買い出しもすべて終わり、帰ろうと家への近道の路地裏を歩き始めた時でした。
ーーグサッ…
少女の父親がいた所から赤いナニカが吹き出しました。
少女は、理解できませんでした。
少女の目線の先には目線の先で溜まる赤いナニカ、そして、横たわっている父親。
これは一体なんなんだろうと。
そして、次の瞬間には、少女の母親から同じような赤いナニカが吹き出しました。
少女が後ろを振り返ると、少女の後には立っている複数人の大人がいました。
大人の手には、キラリと光る先が尖っているモノ。
そして、そのナニカには少女の両親の体から吹き出した赤いナニカがついていました。
その時、少女は理解しました。
ーあぁ、この赤いナニカは”血”なんだ。
ーなら、この血まみれの動かない人は、私のお父さん、お母さんなんだ。
理解した次の瞬間、少女は気づきました。
少女に、血まみれのナニカを持った大人が手を伸ばしてきていることに。
少女は逃げました。全速力で。
……しかし、所詮大人と子供。すぐに捕まってしまいました。
紐で縛られ、目元をタオルのようなもので隠され、口元もタオルのようなもので塞がれました。
次に少女の目に映ったのは、沢山の目元を仮面で隠した人達でした。
その人達は、大声で何かを言っていますが、少女には、理解できませんでした。
そして、しばらくすると大声で何かを言っていたのは静まり、少女はまた目元を隠され、どこかへ連れていかれました。
しばらくすると、少女の元に1人の金色の髪をしている仮面をつけた大人がやって来ました。
すると、大人は少女の隣にいた大人に銀色のバックを差し出し、少女に近づき、手を伸ばしてきました。
少女は、恐怖しました。思い出したのは、少女の両親と、少女を連れ去った大人達ことでした。
そして、少女は思いました。
今度は、私の番なんじゃないかと。
少女が目を瞑り、いつ両親と同じ目にあってもいいように体を強ばらせながらその大人の手を待っていました。
しかし、少女にまっていたのは、優しく、少女の頭を撫でる大人の手でした。
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作者名：フォレスト | 作成日時：2018年6月17日 22時
