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罪を悔いる貴公子-43- ページ16
待ち合わせに指定されたのは学院近くの小さな公園。どこにいるんだろう………
辺りを見回しながら、進んでいく。ふと目があったのは大きな桜の樹のところ。
泣きそうになった顔を見られたくなくて、歩くスピードがだんだんと落ちていく。惨めだなぁ……
｢何がいけなかったんだろう｣
｢お前に悪いところはないぞ、すずな！｣
後ろから全てを包み込んでくれる太陽の声がした。
｢千秋くん……｣
一年前、光の見えない闇の底にいたときに手を差し伸べてくれた正義の味方。弱々しかった姿は身を潜め、今は立派な流星隊で赤がいちばん似合う守沢千秋だ。
｢ほら、いつまで此処にいるつもりだ？行くぞ｣
千秋くんは小さく伸ばした手を掴んで引き上げてくれる。
｢ありがとう｣
そして荷物を持ってくれる千秋くんは前に見たときよりも大きくなっていた。
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作者名：雪桜 | 作成日時：2016年11月14日 15時
