罪を抱えた貴公子ー11- ページ15
詰んだ将棋に意味はない。
「話は最後まで聞くものだよ」
「返答はYesしか受け付けないくせによくそんなことが言えるものだね」
もしこれが、将棋だとするならば彼に次の選択肢を提示された時点で詰んでしまったのと同じなのだ。
「それが、勝負と言うものだよ」
恐らく、誘いというものはfine、紅月に次ぐ新たな生徒会勢力の看板ユニットになってほしいとかそういうもの。
「ふふっ…
生徒会勢力の新たな看板ユニットとなってくれないかな?」
予想通りだった。打算的な考えをすれば、利益ばかり。
「さっきも言った通りだけど、返答はYes
でもさぁ、自由にやらせてね
所詮、生徒会勢力と言えども3番目なんでしょ?だからといってアンタの使い捨ての玩具にさせるつもりはない
一年前みたいな強引で卑劣な手段を取るなら、寝首を掻き切ってあげる
覚悟しておきなよ」
「強がっちゃって、可愛いなぁ
君たちを逃すのは惜しいから、その条件を飲むよ
嗚呼早く、君たちをより高次元で食べたいなぁ」
コイツの言う通り強がりだ。虎の威を借る狐の如く、虚勢をはる。
「どうも、じゃあ今度は会わないといいね
お互いに突っかかるのは疲れるだけでしょ?」
に〜ちゃんと違って機械音痴な僕は、敬人さんを呼ぶために廊下に出た。
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作者名:雪桜 | 作成日時:2016年9月25日 12時