＃７０１ ページ26
雅紀side
Aはやっぱりどこか不安気で、それを隠すように下手くそに笑うもんだからこっちが気を遣ってしまう。
翔「…今、気持ち的に落ち着いてる？」
A「え…うん、まあ。」
翔「ちょっと起きて、Aに見て欲しいものがある。」
翔ちゃんの白衣のポケットから出てきたのは少し大きめの茶封筒。
中身は…桃ちゃんの写真だ。
先日の運動会の時の写真をAに見せてほしいと送ってくれた。
この状況でどうかとも思ったけど、薬が効いている今なら…。
A「…あれから、1年経ったんだね……」
1枚1枚、丁寧に見ていくその眼差しは愛情深い母親の表情そのものだ。
虐待していた、なんて嘘みたい。
A「見て、1位の旗のところにいる。そっか…2年生になったんだ…」
雅「桃ちゃん、楽しそうだね。」
A「うん…」
あわよくば退院の方へ気持ちが向いてくれたらと思ったけどそれはまだ早かったみたい。
数十枚の写真を見終えた後は封筒にしまって翔ちゃんに押し付けた。
まるで、『もうこれ以上は見たくない』とでも言うかのように…
翔「ただの近況報告でした。これは由人さんに返しておく？それともまだ時々見る？」
A「返していい。」
Aはその写真の画を脳裏に焼き付けるでもなく、忘れようとさえしていた。
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rabbit - ２つに分かれてしまってすみません！ (2019年5月18日 23時) (
レス) id: 3f2f3af7cf (このIDを非表示/違反報告)
rabbit - 蒼紗仁真さんは毎日のように更新してくださっていて、毎日この作品を読むことが楽しみです！これからも無理をせず、お話を書いてください。応援してます！ (2019年5月18日 23時) (レス) id: 3f2f3af7cf (このIDを非表示/違反報告)
rabbit - 移行おめでとうございます！随分前からこの作品を読ませていただいておりますが中々コメントができませんでした。ごめんなさい。 (2019年5月18日 23時) (レス) id: 3f2f3af7cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼紗仁真 | 作成日時：2019年5月17日 22時
