私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART13 (ページ44)

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和也side

独特のコール音が医局に響く。

ん、A起きたのかな。

聴診器だけポケットに突っ込んで病室に向かう。

和「おはよ。」

A「ん…もう夜だけどね。」

すっかり時刻は就寝前。

起きたら押してくださいって書いたのは俺だけど…こんな時間まで寝てるなら別によかったかな。

和「お腹は？空いてる？」

A「んー…あ、お菓子あるからいい。」

和「お菓子じゃなくてご飯食べなさいよ…」

引っ張り出したコンビニ袋からポテチを取り出したAに思わず苦笑いしてしまう。

ポリポリとポテチを食べるAの隣のパイプ椅子に腰掛けてその様子をぼーっと眺めていた。

A「…先生たち今日元気なかったね。」

和「…え？」

A「誤魔化せると思ってたの？」

心配そうなAの目は真っ直ぐに俺を捉える。

俺は隠し通せてると思ってたんだけどな…

和「色々と忙しいんです。」

A「翔先生も同じこと言ってたよ。でも、嘘でしょ？返事が素っ気なかったもん。」

和「翔さんは嘘かもしれないけど俺は忙しいのよ。ゲームのイベントもやらなきゃいけないし。」

…Aは他人の顔色を伺うのが得意。

嘘なんか簡単に見破られてしまう。

でも、まだ話せないんだよね。