22話「早風呂オリンピック」 ページ23
「いいお湯だった」
「そりゃどうもどうも。楽にしてください。テレビつけます?」
「ああ。悪いな結局上がり込んでしまって」
「別にいいですよ。先生、どうせ帰ってもコンビニとかじゃないんですか?うちのマミーの料理、まじで美味しいんで。期待しててください」
「そうか…楽しみだ…」
おお、ちょっと笑った。お父さんの部屋着着ている風呂上がりの担任が家でテレビ見てるって、よく考えたらとんでもない状況だけど、割と馴染んでるな。
「Aー、僕お風呂行ってくるから。……そいつになにかされそうになったらすぐに呼んで」
「あ、うん。いってらっしゃい」
はて。なにか、とは。
牛乳でも飲みます?と声をかけると、「ああ、頼む」と返ってきた。とぽとぽとコップに注ぎ、先生に渡す。おーいい飲みっぷり。
すると、部屋で何か鳴ってるわよーというマミーの声。部屋で?目覚ましでも止め忘れたかな。行くか。冨岡先生にごゆっくりーと声をかけて自分の部屋に向かう。
鳴っていたのは、鞄の中に入れっぱなしのスマホだった。普段あまり携帯しない系女子なもんで、いつも入れっぱなしなんだよな。暇な時にまとめてLINE返すくらい。
ディスプレイには、竈門くんの文字。
「はい。もしもーし」
『よ、よかったやっと繋がった』
「あ。もしかして、何度もかけてくれた…?」
『あ、実は…。心配で、さ。病院にも付き添えなかったし、怪我の具合は?今どこなんだ?まだ病院なのか?』
質問多いな竈門くん。それだけ心配かけたってことかな。
「怪我はなんともないよ。骨も折れてなかったし。しばらくは安静にって言われたけど」
『そうか…良かった…!』
「もう家に帰って来てるんだ。冨岡先生に車で送ってもらって」
『………へぇ、先生に、車で…』
「竈門くん?」
『……ああ、なんでもないんだ。…なんでも』
「そう?竈門くんにも沢山迷惑かけちゃってごめんね…冨岡先生に色々聞いたよ。」
『気にしないでくれ。俺がやりたくてやったことだから……』
「A〜!!!お風呂上がったよ!」
バン!と扉を開けるむいたん。なんつータイミング。てかお風呂はっっや。ちゃんと洗ったのか?
「ノックぐらいしてよ〜びっくりするじゃん」
「したよ。Aが気づかなかったんじゃない?……電話中だったんだ、ごめんね」
「あーうん。心配してかけてくれたんだ」
「…へぇ」
ちょっと貸して、とスマホをむいくんに取られる。
え、え?むいさん??
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雲雀浬 - あっ!言い忘れてた、剣道部でーす!続き楽しみにしてるよ!頑張ってね! (2020年5月15日 2時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
雲雀浬 - はじめまして!雲雀浬です!すっごく面白いです!伊之介可愛い!!!!むふふ♪あっ!あと、冨岡さんは、ウ冠ではなく、ワ冠ですよ!続き、頑張ってください!! (2020年5月15日 0時) (レス) id: 1a3e36626c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - すれぃさん» 山本氏書きやすくて…ついつい多めに出しちゃってますね……笑 優しくていい子なのでそれもありですね!おっと誰か来たようです(茶番やめな) (2020年5月14日 17時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
すれぃ - もうなんだか山本くん落ちでも良い気がしてきました(あかん) (2020年5月13日 22時) (レス) id: a4dc3297d8 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - メイアPさん» 嬉しいコメントありがとうございます!そうですね…自粛が続き、ストレス溜まりやすかったりしますもんね…そんな中で少しでも楽しんで頂けたなら本望です…!更新頑張りますね!!!! (2020年5月9日 11時) (レス) id: 138242db57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなた | 作成日時:2020年3月28日 12時