転生先で呼吸が使えず詰んでいる件【鬼滅の刃】

6話「出ました！トリップ名物！」 ページ6

「だからっ！！椎茸も食べなきゃダメだって！」

「ムリィ、イヤだァ！！椎茸嫌いなんだァ！！」

「ほら口！！！開ける！！はい噛む！！！！」

「むごごご」

無理やり口に突っ込まれた椎茸。むごい。惨すぎる。昔から苦手なのに！！！避けてきたのに！！！！


「随分と仲良くなった様ですね」

「Aがどうしてもって言うので、仕方なく」

「まじか」


つい数時間前まで、名前で呼んでもいい？とかって可愛かったのに！！！！なんなんだ！！！！ツンデレか可愛いな！！！！！！！！！！！！


「仲の良いのは何よりです。やまと、よかったね」

「…………まあ、割と、楽しいです。今日はお相手をお願いしたんです。A、初めてとか言いながら基礎は出来てるし、むしろ…」

「いや本当に初めてなんだって。……でもなんか、どう握ったら、とか力の入れ方とか動かし方とか、体に染み付いてるみたいに自然に出来てしまって…」


そうなのだ。おばあちゃんが帰ってくるまでの間、やまとちゃんの相手をしていたのだけれど、初めてで何の役にもたてず……と予想していたのに。やまとちゃんに驚かれるほど、すんなりと相手できたのである。


「むしろ私なんかよりよっぽど……！」

「なるほど、やまとにここまで言わせるとは、予想以上、と言った所でしょうか」

言っとくが、本当に剣道等の経験はない。木刀なんて初めて握ったにも関わらず、日々稽古しているやまとちゃんの相手が出来た。
多分、いや確定かな。ぜっったい転生ものにお馴染みのあれだろ、チート系だろ、うわめんどくさ。
いや、強いに越したことはないよこの世界？冒頭本気で今後どうしようって泣いてたくらいだからね、はい黒歴史。

けどそれって絶対めんどくさいことに巻き込まれるじゃん不可避じゃん。私は！私はただ平和にのんびりダラダラ好きなことして過ごしたいそうしたい！！！

けれど、原作を知っている以上誰がどこでどんな風な運命を辿るかも知っている訳で。


「面倒くさいけど、助けたいとは思うんだよなあ」


初見の錆兎、真菰のところは泣いたもんだって。まさか死んでるとは思わんやん。出番少ないけれどファンがいるのも人気も頷けるキャラだし。多分時間軸で行くとまずはこの2人をどうするか問題だよな。
それになんといっても初っ端から主人公の家族やられちゃうし。まぁそこから物語は進んでいくんだけど。


けど、どっちみちある程度の強さは欲しいかな。

7話「水の呼吸って夏に便利そうだね」→←5話「マザコンならぬグラコン」

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す