just for you. ~3rd~

57 ページ14

.





Yuto side




雄也くんの判断で 俺らは屋上に向かうことにした。

…正確には屋上の手前の扉の前。



屋上に繋がる階段に4人で腰を下ろすと 配信画面に動きがあった。




チャンネル登録者数は0人。
閲覧数は 俺らがひとつのスマホで見ているため 1人だった。




「…準備できたみたいだね。」




スマホの中と扉の向こうから同じ声が聞こえ 思わずゴクリと唾を飲み込んだ。





.









.





Ryosuke side



屋上の扉の向こうに誰かが座ったようだ。



多分…兄ちゃんとメンバーだろう。



そうじゃなかったら 俺なんのために病室抜け出したかわかんないし。





兄ちゃん……驚いただろうなぁ、

でも そこにいるってことは俺が今からすることを受け入れてくれるはず。






涼介「…準備できたみたいだね。」









大きく深呼吸をし、自分の体に大丈夫、と言い聞かせた。
吸った際に咳き込みそうになったのをぐっとこらえ もう一度 息を吸い心臓に手を当てた。





涼介「…それでは 聞いてください。


……Just For You」





そう言うと 俺は近くにあった音楽プレーヤー再生ボタンを押した……、








.

58→←56

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す