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高尾ノエル ページ5

「Bonjour、Aさん!」
「こんにちはノエルさん!……浴衣、凄いですね…」
「僕はこの色が好きなんだ、変かな?」


正直のことを言うと、凄く派手でよく着れるなぁ…なんて思ってしまった。けど、ノエルさんが着てると別に嫌な風には感じなかった。

「ううん、似合ってますよ」
「Merci ! 君に言われると嬉しいな!
じゃあ行こうか、僕は日本の祭りに行くのがとても楽しみだったんだ」


私だって、貴方と祭りに行くのが凄く楽しみだったんですよ。

…そんな想いを秘めて、私は彼の後ろを歩き始めた。



_______


「うん、このお面君に似合いそうだね!」
「えっ、あぁ…はい、ありがとうございます…」


てっきり私がノエルさんを楽しませるものだと思っていたら、主導権はノエルさんにずっとあった。

初めて来たのは嘘ではなく、ぎこちなさそうに祭りを楽しんでいる。多分、彼にとってはそのぎこちなさが楽しいのであろう。

しかし、私はノエルさん自身に楽しんでもらいたいのに、ノエルさんはずっと私に尽くしてばかりだ。


…それはあまり、楽しいと言えないのではないか。



「Aさん、危ないから僕の腕を…」
「ノエルさん、楽しいですか?」
「…どうしたんだい、急に」
「急じゃないです、私はノエルさんに楽しんでもらいたいのに私ばっかり買ってもらったりで……」



しまった。


急に決まってる。急に質問して、急に怒って。
こんな女の子、飽きられちゃう。

頑張って髪の毛セットして、新しい浴衣揃えてきたのに、努力が水の泡じゃないか。

「……参ったなぁ」
「……ごめんなさい、ワガママで」
「Aさんがワガママ?そんなことないさ。



僕のことを考えてくれたんだろう?
そんなAさんをワガママ扱いするなんて、失礼に当たるよ。


Merci、Aさん」



ノエルさんは私の手を掬うように持ち上げ、手の甲にキスを落とす。


分かりやすく顔を赤らめると、ノエルさんは妖しげに口角を上げて、「ほら」と手を差し出した。





「僕は『自分が満足したい』から祭りに来たんじゃない、『好きな人と楽しみたい』から、君を誘って祭りへ来たんだよ?」

「すきなひと……へ?!?!」
「さ、行こうかAさん!祭りをもっと楽しもう!」


ノエルさんはずっと気づいていたのかもしれない。
……そんなこと、どうでもいいか。


ぎゅっと、私は掴まれた手を握り返した。






_____________________

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葉月(プロフ) - 私も圭一郎好きです! (2018年8月29日 16時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
ながつき かよ(プロフ) - 、さん» 教えて頂きありがとうございます…!オリジナルフラグになってたの気付かなくて、すみませんでした…。以後気をつけます! (2018年8月22日 8時) (レス) id: 48a2af0add (このIDを非表示/違反報告)
- オリジナルフラグちゃんと外しましょう。違反行為です。ルールをちゃんと守りましょう (2018年8月22日 3時) (レス) id: 0334701550 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まろこ | 作成日時:2018年8月22日 1時

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