元彼×今彼＝方程式の答え【凪 誠士郎】

どういうつもり。 ページ6

「Aー昼飯食いに行こうぜー」

「うん、行こ」


玲王と私はいつも屋上でお昼ご飯を食べている


玲王の食べる物はいつだって庶民の私とは大違い。



今日は……海鮮丼か。ウニとかもりもりで入ってる




「相変わらず凄いねー玲王のお弁当」


「そーか？」


「私は今日、ハンバーグ弁当」


「え！俺食べたい！」



玲王は私の作ってきたお弁当をよくつまみ食いする



私は自分でお弁当作ってるから美味しそうに食べてくれるのが凄く嬉しい



「うまー」


「本当は玲王にお弁当作ってきてあげたいんだけど、そんな高級なお弁当食べてたら私のなんて」


「馬鹿だなー愛妻弁当には勝てないしょ」


「あ、愛妻……」



玲王の不意打ちに顔が赤くなる私




「玲王ー」


「お、凪！来いよ」


「え？」



凪くんが屋上にやってきた。なんで？



「玲王？なんで凪くんが」


「こいつは俺の宝物だから。Aとも仲良くなって欲しいし、こいつおもしれーやつなんだぜ」


「……どーも」



凪くんはそう挨拶しながら私の隣に座ってくる



「……な」


「お前なんで今日朝練来なかったんだよー、放課後は絶てぇ来てもらうからな！」


「えー……」



ここで凪くんに離れて、とか言うのは絶対に不自然だし、
玲王は私と凪くんに仲良くして欲しいって言ってる



だけど私は冷や汗が止まらない



だって昨日




あんなこと。




「ねー」


「！な、なに…？」


「Aはサッカーの練習とか見に来るの？」



凪くんが私に話しかけてくる。また意味わかんないことを



「玲王がサッカーしてるから応援に行くよ。玲王がサッカーしてる所かっこいいし」


「へー」



いっつもこの「へー」だ。
興味無いなら聞くな。バカ



「凪、今日授業終わったら迎えに行くからな。逃げるなよ！」


「えー。めんどー」


「絶対来い！」


「あー、じゃさ」



「Aも来るならいーよ」



「「え？」」



「Aと俺、中学一緒だったんだよねー」


「え？そうなのか？」


玲王が私の方を見て確認を取る



「え、あ、そうだけど…」



待ってこの人、何言うつもり？



《凪く…》

《は…A…》



昨日事が鮮明にフラッシュバックされる



それとも元恋人同士だった事、玲王に話すの？



どっちにしろダメ。玲王に絶対知られたくない



「それでさー」



「！！サッカーの応援行く…！今日も玲王が活躍するとこ見たいし…！」



私は凪くんの言葉を遮った

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