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you side
口をつぐむ誠也くんと、何も言わない5人。あかん、そろそろ痺れ切らしそうやで。
落ち着こうと思って豆乳を飲み始めると、ずっとうつむいていた大晴くんがこっちを見た。
福「あのさ、俺たち、怒ってるわけやないねん。ちょっと心配っていうか。なあ、まっさんもそやろ？」
正「えっ…うん、そう！心配なだけ。全然怒ってへんよ」
「えー、なんか心配させるようなことしましたっけ？」
なにかをひらめいたかのような顔をした大晴くんに、なぜか安堵した表情の正門くん。ドーキーズは変に連携とるから、今のアイコンタクトも怪しい。
はぁ、とため息が聞こえたかと思えば、その出どころはリチャくんだった。
リ「最近ライブ中とかに露出しすぎるとこあるから、ちょっと衣装変えたほうがええんちゃうかって話になってん。Aは男性ファンも多いし、ただでさえ女1人やから週刊誌とかに変な書かれ方したら嫌やん？」
なるほど、そういうことか…！
「なんや！そういうことならはよ言うてくださいよ！たしかに、わたしが『こいつ遊んでそう』とか思われたらグループのイメージもよくないもんね」
末「グループっていうか、Aのイメージがな。とにかく怒ってるわけやないし、大晴の言うとおり心配やっただけやから。加減してくれるなら衣装もそのままでいくけど、どうする？」
「もちろん加減します！すみません、悩ませちゃって」
小「最初からこう言うといたらよかったのに。こいつならええ感じにしてくれますって」
佐「さっきから小島くんの『俺、Aのことわかってるんで感』めっちゃうざいんですけど」
小「いや、『感』じゃないから」
小島くんと晶哉くんがわちゃわちゃし始めたところで、いつもの空気に戻った。
振り合わせまであと15分。誠也くんとリチャくんは水を買いに行ったり、正門くんはスマホをいじったり、おのおのの時間を過ごす。
わたしも買ってきたカニカマを食べようと封を開けると、大晴くんが静かに隣に座った。
福「なあ、毎日豆乳飲むんやめへん？」
「嫌や、好きやもん」
福「好き…なら仕方ないけどさ」
なぜか顔を赤くする大晴くん。今日、1番百面相していたのは彼かもしれない。なんやろ、勉強しすぎかな。
小「たいせー、これ以上Aに胸大きくなってほしくないだけやろ」
福「ちょお待って、ほんましばくで」
「誰もわたしのこと女として見てへんし大丈夫やで！」
(彼女はまだ、何も気づいていない)
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作者名：リリー | 作成日時：2021年6月4日 19時
