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7話 脅し ページ9

はぁ…あの腐れ執事。
今日の晩御飯は無茶振りしてやる。

そんな事を考えながら、暗い校舎の廊下を歩いていると。


ダンっ


いきなり壁に置かれた腕によって行き先を塞がれてしまう。


「…何の用だ。沖田」


先ほどの事もあり、自然と僕は警戒態勢にはいる。
少し後ろへと足を戻し、沖田を睨みつけた。


「そんな怖い顔をしねぇでくだせェよ。折角の女顔が台無しですぜィ」

「煩い!馬鹿にしているだろ!?何の用だ…それとも態々僕を笑いに来たのか?」


そう言うと沖田は口を歪ませ、ゆっくりと僕に近づいてきた。
そんな沖田を睨みつけながらも、沖田が近づくたびに僕は一歩一歩後ろへと下がっていく。


「…そんなんじゃねぇでさァ。…もっと面白い事」

「面白い事、だと?」


後ろに下がっていたら、背中に冷たい壁の感覚が肌を触り僕をその場へと止めた。


…っくそ、これ以上下がれない…。



いつの間にか沖田が僕の目の前へと立ちはだかると、バンッと僕の横の壁に手をついた。

「前から土方と零の関係を怪しく思っていたんでさァ」


突然沖田の口から出た「土方」の言葉に、僕の肩はビクッと震えた。が、敢えて冷静を保つ。


「関係だと?…関係なんてただの教師と生徒だろ?何意味のわからない事を…」


「しらばっくれるんじゃねぇでさァ」


僕の言葉を遮って沖田が冷たく言い放つと、ケータイをポケットから取り出し画面を突きつけてきた。

そこに写し出されていたのは、僕の前に跪き土方が僕の額にハンカチを当てている写真だった。


…これはっ!さっきの…!


「さっきの零と土方の会話、全部聞いてやした。…これ、もし他の生徒にばれたらどうなりますかねィ?」


そう言われ、僕は思考が停止する。

バレてしまった。それも一番ばれたくない相手に。
こいつが知ってしまったら、すぐにでも学校中に広まってしまうだろう。

ばれないように隠してきたのに…こいつのせいで全部水の泡になっちまう。



「…やめろ!」



沖田の顔を見上げ、小さく怒鳴るようにして言うと、沖田は面白いおもちゃを見つけた子供のように目を細めて笑った。



「…それが人に頼む態度ですかィ?」



…この野郎!絶対楽しんでるな!
だけど、もしばれたらあいつも僕も元の生活なんて送れるわけがない。


ゴクリと息を飲み込む。


「…します」

「聞こえないでさァ」


そうケラケラと愉快そうに笑う沖田。
…くそ、覚えていろよ。


「…お願い、します」

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設定タグ:銀魂 , 執事 , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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夜蛍(プロフ) - 太陽さん» ありがとうございます!某執事好きなのでなんかそれらしくなっちゃいましたw (2015年7月1日 16時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
太陽 - 何か黒〇事に似てるけど、とても面白いです! (2015年7月1日 16時) (レス) id: 6090b1bd34 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - ありがとうございます(*⌒▽⌒*) (2015年6月28日 7時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
夜蛍(プロフ) - 巴御前さん» 大丈夫です、テスト頑張ってください^ ^ (2015年6月27日 20時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - 夜蛍さん» 返信遅くなってすみません 毎週買っているんですね!いいですね(*^-^*) ぜひ見てみてください(*^▽^*)すごく面白いですよ! 僕は今、月曜日にあるテストに追われてます( ノω-、) (2015年6月27日 20時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜蛍 x他1人 | 作成日時:2015年6月13日 18時

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