43話 優しさ ページ45
「…っ？」
目を開けると其処は何処かで見たことのある天井が広がっていた。少し上半身を起こしてみれば、目の前が歪んで前に倒れそうになる。
…あれ？俺って確か…。
そう頭を抑えながら必死になってまとめようとするが、頭が上手く間回らない。
「…零？」
布団に目線を下ろすと、寄りかかって静かに寝息を立て寝ている零の姿があった。
…もしかして、看病してくれたのか？
そんなことを思い、零の方へと腕を伸ばすと髪を弄ぶように触る。
ふと、零の首のカットバンに目がいくと、沖田は少しだけ眉を下げ、零を起こさないようにベッドから出た。
「…ありがとな、零」
それだけ言うと沖田は、荷物を持って部屋を出た。
「…はぁ…」
「どちらに行かれるんです？」
後ろから聞こえたその声にビクリと肩を揺らすと、声の方へとゆっくりと振り向いた。
其処には機嫌悪そうな土方が、沖田を睨みつけるように見つめていた。
「…もう、家に帰るんでィ。零にも迷惑かけたちゃったし。…零には改めてありがとうと伝えてくだせェよ」
沖田は目線を少しだけ下げて言うと、土方は「そうですか…」と呟いた。
「…零はな、昨日帰ってきてから沖田は僕のせいで…とか何とか言ってずっとそばに居たんだよ。…言うならてめえで言え」
「…あー、はいはい。分かりやした…まあ、楽しかったよとでも伝えておいてくだせェ」
沖田は面倒そうに言うと、土方の横を通り過ぎた。横を通っていく沖田を土方は睨みつけると、何事もなかったように部屋へと入っていった。
「…はぁ…そろそろ限界かな…」
沖田は屋敷を出るなり、空を見上げてそう呟いた。
「失礼します」
土方が部屋のドアノブを捻ると、零は体を起こして窓の外を見つめていた。
「…行ったんだな、沖田」
「起きていたんですね。…そうそう、沖田が…」
先程の沖田の言葉を伝えようとすると、それを遮って零は振り返らず「知ってる」と答えた。
「…聞こえてたんだよ。起きたら沖田が居ないし。…ったく迷惑なんて思ってないのに」
そう愚痴のようにブツブツと呟く。
「良かったですね、友達ができて」
馬鹿にするように言った土方の声に振り返ると、案の定クスクスとにやけていやがる。
こ、こいつー！まじでイラつかせることしかできないのか！
そう怒りが溢れ出したが、それを抑えて土方と向き直る。
「…それより、お前に話がある」
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夜蛍(プロフ) - 太陽さん» ありがとうございます！某執事好きなのでなんかそれらしくなっちゃいましたw (2015年7月1日 16時) (
レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
太陽 - 何か黒〇事に似てるけど、とても面白いです！ (2015年7月1日 16時) (レス) id: 6090b1bd34 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - ありがとうございます(*⌒▽⌒*) (2015年6月28日 7時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
夜蛍(プロフ) - 巴御前さん» 大丈夫です、テスト頑張ってください^ ^ (2015年6月27日 20時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - 夜蛍さん» 返信遅くなってすみません 毎週買っているんですね！いいですね(*^-^*) ぜひ見てみてください(*^▽^*)すごく面白いですよ！ 僕は今、月曜日にあるテストに追われてます( ノω-、） (2015年6月27日 20時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜蛍 x他1人 | 作成日時：2015年6月13日 18時
