28話 見られたくない物 ページ30
「ふぅ…終わった…」
そう言って頭の上に手を組み、体を伸ばす。
今日の仕事はこれで終わりだし、沖田の所にでも言ってみようかな…。
…あいつ、ちゃんと大人しく待ってられたかな。
変な事してないといいけど、なんか心配だな。
そんな事を考えると、直ぐに椅子を立ち上がりドアの方へと向かった。
土方に任せたけど、よく考えたらあいつら仲悪いもんな。
扉を開けようとした途端、扉が開いたので僕は思わず目の前からきた人物とぶつかってしまった。
「あ、悪りぃ…て、土方か」
僕が顔を上げると、そこには美味しそうなガトーショコラを持った土方の姿が。
…何でこいつがここに居るんだ？
「…おい、土方。沖田はどうした」
「沖田なら客間でケーキ食べていると思いますよ。今渡してきたので」
「はぁ…なら別にいいけど。あいつ、何もしてないよな」
「今の所は特に」
その土方の答えに一安心する。…って、あいつ一人にしてるのもまずいよな。
「分かった…とりあえず、こっちは仕事終わったから沖田の所へ行くよ。あいつ一人じゃなんか気掛かりだし。…と、ケーキは貰っておく」
そう零が言うと土方の手に持っていたケーキを取ると、沖田の部屋へと向かった。
□□□
「沖田、ちゃんと大人しくして…。え」
僕が部屋の扉を開けると其処には誰もおらず、机には手の付けていないガトーショコラが置いてあった。
もしかして、あいつ甘いの嫌いだったか？いや、それよりも、…あいつ、何処行きやがった！？
僕は急いであたりの廊下を捜してみたが、沖田の姿は何処にもない。
…ちゃんと大人しくしてろって言ったのに。…くそ。
階段を降り、一階へと向かうと沖田と思われる栗毛の髪が曲がり角に消えていくのを見つけた。
…待てよ、確かあの曲がり角の先って…。
急いで沖田を追いかけると、沖田は部屋の扉の前にいた。
「…おい、其処で何をしてる」
怒りのこもった低い声で沖田の後ろ姿を呼び止めた。振り返った沖田は「やべ、ばれた」と焦ったように呟いている。
「…此処で、何をしてる」
僕がさっきよりはっきりとした声で沖田に問うと、沖田は平然そうな顔をし、僕から目を背ける。
「…いや、暇だったんで…零の家を探検しようかなと…」
「お前は小学生か！屋敷を勝手に歩き回るんじゃない…それぞれの家には見られたくない物や場所だってあるだろ？…少しは大人しく…」
「…ん？て事はこの部屋、見られたくないような所だったんでィ？」
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夜蛍(プロフ) - 太陽さん» ありがとうございます！某執事好きなのでなんかそれらしくなっちゃいましたw (2015年7月1日 16時) (
レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
太陽 - 何か黒〇事に似てるけど、とても面白いです！ (2015年7月1日 16時) (レス) id: 6090b1bd34 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - ありがとうございます(*⌒▽⌒*) (2015年6月28日 7時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
夜蛍(プロフ) - 巴御前さん» 大丈夫です、テスト頑張ってください^ ^ (2015年6月27日 20時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - 夜蛍さん» 返信遅くなってすみません 毎週買っているんですね！いいですね(*^-^*) ぜひ見てみてください(*^▽^*)すごく面白いですよ！ 僕は今、月曜日にあるテストに追われてます( ノω-、） (2015年6月27日 20時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜蛍 x他1人 | 作成日時：2015年6月13日 18時
