26話 人の話は最後まで聞いた方が身の為だ ページ28
「で?これはどうゆう事ですか?坊っちゃん」
「知らん、それは僕が聞きたいぐらいだ」
そう言うと僕はソファに不機嫌そうにドガッと座り込んだ。
「へーこれがお前の家かー。本当に広いんだな〜」
そう子供のように辺りをキョロキョロと見渡すと、当たり前のように僕の前のソファに座る沖田。
その様子を見て僕は溜息をつくと、頭を抱え込む。
なんでこんな事になったんだ…!
それはその日の放課後の事。僕はいつも通り、誰よりも早く帰ろうとした。
他の奴らは殆ど部活やってるからな。
僕もやりたいな…まあ、無理だろうけど。
そんな事を一人誰も居ない教室で考えていると、教室の扉ががらりと開いて誰かが入ってきた。
…って、沖田か。
「…」
「…なんだよ、その目は」
入ってきた瞬間に無言で見つめられるものだから、何故か怖くて口を開いた。
「…俺、今日部活休みなんでさァ。珍しく」
「うん」
「それで、どうゆう訳か明日明後日の休日も休みになったんでィ」
「うん」
沖田の問いかけにいちいち答えるのが面倒になってきて、適当に返事を返す。そう言えば今日で今週終わりだったな…何て事を考えながら、再び帰る準備を続けた。
「だから暇なんで、俺零の家に泊まっていいですかィ?」
「うん」
「本当ですかィ!だったら今日帰りすぐに準備して行きまさァ!」
「うん……え?」
そんな訳で現在に至る。
はぁ…最悪だ…。
あの時適当に返事した僕を憎む。
「土方…今日と休日の予定は」
「まあ、平日の方で色々と仕事を終わらせて貰っていたので、特に忙しい事はないですね」
何処からか取り出したスケジュール帳をペラペラと捲り、土方は答えた。
僕は友達?を家に呼んだ事は今までなかったんだぞ!しかも泊まりだなんて…。
「…まあ、言ってしまったことは仕方がない…。取り敢えず普通にもてなして、何事も起こさず帰ってもらおう。うん、それでいこう」
そう土方の耳元でこそっと話すと、土方は不機嫌そうに「…御意」と言って部屋を出て行ってしまった。
…はあ、取り敢えず土方が吸血鬼って事はまずばれないだろうし。何とかなるか…。
ガシャーン
「あ、悪りぃ」
その音に僕が振り返ってみると、先程の紅茶の入ったティーカップが粉々になって床に転がっていた。
前言撤回。
…何とかできる気しない。
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夜蛍(プロフ) - 太陽さん» ありがとうございます!某執事好きなのでなんかそれらしくなっちゃいましたw (2015年7月1日 16時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
太陽 - 何か黒〇事に似てるけど、とても面白いです! (2015年7月1日 16時) (レス) id: 6090b1bd34 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - ありがとうございます(*⌒▽⌒*) (2015年6月28日 7時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
夜蛍(プロフ) - 巴御前さん» 大丈夫です、テスト頑張ってください^ ^ (2015年6月27日 20時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - 夜蛍さん» 返信遅くなってすみません 毎週買っているんですね!いいですね(*^-^*) ぜひ見てみてください(*^▽^*)すごく面白いですよ! 僕は今、月曜日にあるテストに追われてます( ノω-、) (2015年6月27日 20時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜蛍 x他1人 | 作成日時:2015年6月13日 18時