18話 苛立ち ページ20
あれから一週間。沖田は相変わらず僕にちょっかいを出してくるが、前より少しだけ優しくなったような気がする。
沖田の方も土方と僕の関係を誰にも言っていないみたいだし、落ち着いてきたように思われていた。
「ホームルーム始めっぞ。欠席者は…小鳥遊」
「えー!先生またですか!これで3日目ですよ」
「家庭の事情なんだから仕方ねえだろ」
銀八はふわぁ…と相変わらず眠そうに欠伸をすると、教室を出て行った。
「零…どうしたアル…」
「きっと零君の事だから大丈夫よ、そう言えば土方先生も休んでいるみたいだけど…なんでも風邪ひいたらしくて…」
「そう言えば最近流行ってるアルな」
銀八が出て行った後の教室はガヤガヤとそのような話し声が聞こえてくる。そんな中、沖田は一人窓を見つめて溜息を吐いた。
□□□
「おい、またか」
「はい今日は午前中、朝霧社の者が商談にいらっしゃいます。…なんでもこの前の件でもう一度お話がしたいと…」
その言葉に、零は資料の積まれた机に顔を埋めた。
「…僕、もう3日も学校行ってないんだが…。他の社員に任せられなかったのか?僕が学校に行っている間は何時もそうしているだろ?」
「どうしても坊っちゃんと話をしたいそうで」
その言葉を聞きながら、書類に文字を書き足していく。が、それさえも3日間溜まった『疲労』と『苛立ち』によって中々思うように進まない。
3日間、まるで他の会社同士で打ち合わせしたように、同じような事ばかりの繰り返し。
…ったく、最近の大人は何を考えているんだ!?
まあ、僕はまだ子供のうちなのだろうけど。
「…来るのは午前10時過ぎ頃か…。こっちは全部片付けておくから、お前はもてなしの準備でもしておけ」
「御意」
時計をちらりと見て土方に指示を出すと、土方は学校の時とは違う表情で部屋を出て行った。
…クソ眠ィ…
昨日も寝るのが遅かったせいか、ウトウトと睡魔に襲われそうになる。が、必死に振り払い机の書類と向き合う。
しばらく書類を見ていると、あることに気づき動かしていた手をピタリと止めた。
それを見るなり、零はニヤリと口を歪める。
「…これはまた、今日も荒れそうだな」
19話 これ完全に某執事漫画だよね?→←17話 仲の悪い二人
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夜蛍(プロフ) - 太陽さん» ありがとうございます!某執事好きなのでなんかそれらしくなっちゃいましたw (2015年7月1日 16時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
太陽 - 何か黒〇事に似てるけど、とても面白いです! (2015年7月1日 16時) (レス) id: 6090b1bd34 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - ありがとうございます(*⌒▽⌒*) (2015年6月28日 7時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
夜蛍(プロフ) - 巴御前さん» 大丈夫です、テスト頑張ってください^ ^ (2015年6月27日 20時) (レス) id: 5105134f07 (このIDを非表示/違反報告)
巴御前 - 夜蛍さん» 返信遅くなってすみません 毎週買っているんですね!いいですね(*^-^*) ぜひ見てみてください(*^▽^*)すごく面白いですよ! 僕は今、月曜日にあるテストに追われてます( ノω-、) (2015年6月27日 20時) (レス) id: c08cf44779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜蛍 x他1人 | 作成日時:2015年6月13日 18時