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47 回復呪文 ページ47

自分の目から大粒の涙が溢れているのが分かった。


「っクィリナス…」
「! 思い出してしまった?
もうお別れなのに…。」
「違うっ やだ…お別れなんかじゃない…っ!」
「もういっそ私の事なんか忘れたままでいてくれたら…。
こんなに苦しい気持ちにならなかったのに…。」
「やめて!貴方は私が必ず助ける!」

回復呪文はエピスキーのみ。
しかしエピスキーなんて弱い魔法じゃ彼は助からない。

「ダメだ。私の体は もう持たない。
エピスキー じゃ限界が ある。」

彼は頭がいい。彼の持っている呪文の量はトップクラスだ。
彼が言うのだ。回復呪文はもうない。 なら…。

「クィリナス。私に提案があるの。
でも不安なの。一人でできるのだろうかって…。
だからお願い、もう一度、もう一度だけ…、
’’ できる ’’ って言って?」

彼の頰に触れながら言うと彼は一瞬驚いた顔を見せた。


「A。君は一人なんかじゃない。
大丈夫。君にならできる。」


その言葉を聞いただけで私の胸の中にあった不安がストンッと音を立てて落ちた。



「 エピスキー・マキシマ!! 」



すると優しい桃色の煙がクィリナスを包んだ。
灰の割れ目にその煙が入り、彼の体を作りあげていく。
しかし、これには相当を集中力を要するようで、彼女の体は時折ふらついている。
数十秒経ったところで、クィリナスの体がほとんど完全に元に戻った。

杖の先から出る煙が糸のように細くなっていく。
糸が切れた途端、Aは倒れてしまった。


「本当に…無茶を…。」

彼女を頭を撫でる彼は彼女の額に優しいキスを落とした。

48 罪悪感→←46 魔法の言葉



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笑々(プロフ) - 花吹雪さん» ありがとうございます!花吹雪様のコメントが私の更新の糧になります故、本当に感謝しかありません! ルーピン先生の登場がかなり先になってしまいますが、なるべく早く出せるように努めますね! これからもよろしく御願い致します! (2018年3月3日 19時) (レス) id: 191a8bc27a (このIDを非表示/違反報告)
花吹雪 - 更新頑張って下さい!応援してます!早くルーピン先生が出てきてくれないかな…… (2018年2月25日 1時) (レス) id: 0d387c6cdc (このIDを非表示/違反報告)
笑々(プロフ) - 笠松力さん» 申し訳ありません、私のミスで非表示に致しておりました。こちらで表示の方にしたので、是非今後の話もご覧下さい┏○┓ご指摘誠にありがとうございましたorz (2017年12月18日 23時) (レス) id: 2e93bdeb81 (このIDを非表示/違反報告)
笠松力(プロフ) - すいません。4話は公開されてないのでしょうか?? (2017年12月18日 23時) (レス) id: e1ac29c836 (このIDを非表示/違反報告)
莉音(プロフ) - はい! (2017年11月4日 11時) (レス) id: 041b1bc158 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:笑々 | 作成日時:2017年8月15日 22時

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