時には昔の1 ページ15
「……」
デンライナーの食堂車には、未だ重い空気が流れていた
あの後、良太郎は静かに出ていき、ウラタロス達も機嫌の直らないモモタロスを連れてターミナルへと向かった
当人達がいなくとも、この重い空気は健在のままだ
そんな中、ポツリとハナが呟く
「良太郎…これから本当に、一人でで戦うつもりかなぁ…」
「これは野上達の問題だ。
戦いの途中でごちゃごちゃ迷わなければ、どう決めたっていい。
＿＿帰るぞ」
「うん。はい、ハナちゃん」
「あ、待って侑斗。私も行く」
侑斗とデネブが立ち上がると、Aも同じく立ち上がり2人の後を追いかける
ターミナルへ向かって歩いている途中、デネブは心配そうに口を開いた
「大丈夫かなぁ。野上…」
「俺達が口挟むことじゃない」
「でも…」
「優しいね、デネブさん。
でも…これは良太郎くん自身が越えなきゃいけない壁だから。戦いの中で迷いが生じたら、それは命取りになる。
良太郎くんが…自分で考えて、行動して。自分自身の力で乗り越えていかなければ、答えが出ないんだよ。だから、私達は良太郎くんが答えを出すまで待つしかないの。…ね？侑斗」
「あぁ…。
＿＿ったく、お前はホント17歳には思えねぇな」
「なにさ、老けてるとでも言いたいワケ？」
侑斗の言葉にむ、と頬を膨らませると、それを見た侑斗は笑いながらグシャグシャと頭を撫でる
「ははっ、そうやってると年相応なんだけどな。…お前の生きてきた時間が、お前をそうさせたんだよな」
「侑斗？」
「お前の戦闘能力、いつからあるんだ？」
「…それ、今聞く？」
いつの間に気持ちを切り替えたのか、横ではデネブがフロアガイドを取り出しウキウキとした表情で眺めている
その様子にため息をつく侑斗だが、Aの話は聞く気のようで隣から動こうとはしない
「…野上もいなきゃ、教えねぇのかよ」
「そう言うつもりはないけど。別に面白い話じゃないよ？
…最初は本当に時間を探すだけ、だったんだ。きっかけそのものは本当に分からないんだけど、飛ぶ先々でイマジンに出くわす事が増えて。逃げるばかりだったんだけど、ある時捕まっちゃってねぇ。どうにか逃げ出したくて、もがいて、届かない助けを叫んでたら…出たの、コレ」
そう言いながら両手にタクトと小銃を出す
助けを求めるのではなく、自ら切り開いていけと
願うより進め、と言われてしまったようだった
「もう10年くらいかな…」
肌身離さず、人生を共にした私の相棒
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茉南(プロフ) - ちゃちゃさん» 読んでいただきありがとうございます！蟠りがなくなった彼らのやりとり、私も楽しんでます（笑）これからの二人の関係性もまた書いていくので楽しみにしていてください！ (2021年1月24日 17時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃ(プロフ) - もう、夢主と侑斗の関係性大大大好きです！これからも愛読させていただきます！！ (2021年1月24日 8時) (レス) id: f790642b1e (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - めめめさん» ありがとうございます！電王大好きで、とうとう手を出してしまったのですが…楽しんでいただけたのなら幸いです(^^)最後まで頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2020年12月31日 21時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
めめめ - 最近電王を一気見してどハマりした者です…！この作品も2日で一気に読んでしまいました…！とても面白くて私好みで大好きです！これからも投稿頑張ってください！応援しています！！ (2020年12月31日 3時) (レス) id: f4d936584d (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雪華さん» こんばんは！ポケモンはなんとなく知っていますが…何ですか？ (2020年10月22日 19時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2020年10月15日 13時
