譲れないモノ3 ページ13
「…一緒に戦うワケにはいかないと思った」
自分なりに、出した結論
モモタロス達に、自分を消すための戦いをさせるワケにはいかない
モモタロス達の手を借りて戦うワケにはいかない
…でも、未来を守るためには戦わなければならない
だから
一人で戦う事を選ぶ
どんなに勝ち目がないと分かっていたとしても、これは譲れない
「…今なんて言った？」
お互いに、真っ直ぐ見据える良太郎とモモタロス
視線が交わると良太郎は静かに口を開いた
「一緒に戦わないって言ったんだ。願いを言えば、モモタロス達は僕から出ていけるよね？」
「なっ…」
モモタロスは良太郎の真剣な眼差しに一瞬怯むも、言葉の意味を理解すると振り払うように叫んだ
「何が願いだ！そんなモン絶対聞かねぇからな！
俺達を追い出して、お前一人で戦えると思ってンのか！」
「戦うよ！でも…戦う事がモモタロス達を消すことになる。自分で自分を消す戦い、していいはずないよ！」
いつになく、良太郎は感情的になっていた
“自分で自分を消す戦いをしていいはずがない”
今までずっと侑斗にそう訴えてきた
まさか今、その言葉をモモタロス達に向けるとは思ってもみなかった
ダメなんだ、自己犠牲は＿＿
「今まで散々戦ってきたんだ！」
「消えるなんて言ってくれなかったでしょ！？」
「＿＿ッ！」
良太郎の言葉にモモタロスは口籠る
言わなかったんじゃない、言えなかった
迷いは力を鈍らせる
そんな戦いは、好きじゃないから
「…いつか、別れなきゃいけないのは分かってたけど…」
「別れるのも消えるのも、一緒だろ？」
「違うよ！」
「違わねえ！！」
一度こうと決めたら、良太郎は頑として動かない
それは今までずっと一緒にいたから知っている
だけど、こっちも譲れない
一緒に戦えば、自分達は消える
人間の感傷ってヤツと自分達イマジンの感情は違う
だから、これでいいんだ
自分の意思を曲げるつもりは、ない
「いいか？俺はなぁ、カッコよく戦えればそれでいいんだよ！俺達の時間が消えるとかどうとか、そんなもんに興味はねぇ！！」
「…だったら…ッ、余計一緒には戦えない」
キッパリと言い切る良太郎に、食堂車には緊迫した空気が流れる
それまで黙って聞いていた侑斗は、静かに視線をAへと向けた
何も知らなかった良太郎に、余計な事を教えたのは誰だと視線で問う
『＿＿カイ』
その答えをAから得ると、侑斗は眉間に皺を深く刻み込んだ
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茉南(プロフ) - ちゃちゃさん» 読んでいただきありがとうございます！蟠りがなくなった彼らのやりとり、私も楽しんでます（笑）これからの二人の関係性もまた書いていくので楽しみにしていてください！ (2021年1月24日 17時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃ(プロフ) - もう、夢主と侑斗の関係性大大大好きです！これからも愛読させていただきます！！ (2021年1月24日 8時) (レス) id: f790642b1e (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - めめめさん» ありがとうございます！電王大好きで、とうとう手を出してしまったのですが…楽しんでいただけたのなら幸いです(^^)最後まで頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2020年12月31日 21時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
めめめ - 最近電王を一気見してどハマりした者です…！この作品も2日で一気に読んでしまいました…！とても面白くて私好みで大好きです！これからも投稿頑張ってください！応援しています！！ (2020年12月31日 3時) (レス) id: f4d936584d (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雪華さん» こんばんは！ポケモンはなんとなく知っていますが…何ですか？ (2020年10月22日 19時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2020年10月15日 13時
