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“家族”の事を知るのは
“家族”の事を話すのは
こんなにも幸せな事なんだなって、初めて知った
「ピアノ…弾けたんだな」
拍手が止んで、徐に口を開いたのはジョズ兄が先だった
“お前はなんでもできるんだな”と続いた言葉に、私は首を横に振る
それはさすがに買い被り過ぎだ
「母さんがね、パフォーマーだったの。いろんなライブでキーボード、弾いてたんだ。そこで父さんと出会って…私が生まれた」
小さい頃から幾度となく聞かされた物語
私はこの話を聞くのが大好きだった
子供の私から見ても両親は仲が良く、普通の生活では経験できない事をたくさんさせてもらった
当時はそれが“当たり前”過ぎてなんとも思っていなかった
でも今は、それが2人との“繋がり”だと気付けた
2人の意志は、ちゃんと私の中にあるんだ
「ピアノは母親に習ったのか」
「そうだねぇ…習ったって言えば聞こえはいいけど。あんなスパルタ、二度とやりたくないかな。おかげで即興ができるようにはなったけどさ」
下ろした手を、もう一度鍵盤へ
不思議そうにその動きを見ていたジョズ兄へと顔を向ける
そのまま旋律を奏で始めると、ニコリと微笑みながら紡いだ
「『花束を、貴女に』」
2人で見にいこうよ、懐かしいあの景色を
あの時と同じように、2人で一緒におどけてみようよ
この水平線、水面に光が輝いているよ
どこまでも続く美しさはずっと見ていられるよね
いつかした約束、それを叶えにいこうか
違えた時もあったけれど、ずっと心の中にあった気持ちはきっと“愛”だと思うから
いつかこの花束が貴女に届くように
その時はきっと、受け取ってほしい
今までの感謝とこれからの愛を込めて
貴女の笑った顔が見たいから
僕は少し照れながらこれを渡すよ
離れていても会えなくとも
この心はいつだって貴女と共にあることを
今やっと気付いたんだ
甘えていたんだ、感謝することすらも忘れて
ねぇ、どれが好き？
貴女の好きな色で大きな花束を贈るよ
いつかこの花束を貴女に届けるから
その時はきっと、笑ってくれるよね
今までの感謝とこれからの愛を込めて
貴女の笑った顔が見たいから
僕は少し照れながら隣にいるね
いつまでもそばにいるよ
「…………おかあさん…」
贈った歌が、自分と重なった
記憶の中の貴女は、綺麗に微笑んでいた
貴女が教えてくれた事がいま私の中で生きています
“ありがとう”の言葉の代わりに
音の、花束を＿＿…
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茉南(プロフ) - はるさん» 読んでいただきありがとうございます！更新を待っていただける事、とても嬉しいです(^^)のんびりし過ぎて忘れられないよう頑張っていきたいと思っています（笑）これからもよろしくお願いします！ (2月15日 11時) (
レス) @page49 id: 6c919d248d (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (2月15日 10時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雨衣さん» いつもありがとうございます(^^)そうなんですよー！原作はみんないなくなってて寂しくて(T-T)彼らを今後どうするか、ある程度考えているのですが…今が楽しくて悩み中です（笑）今後も楽しんでいただけたら嬉しいです！ (12月28日 0時) (レス) id: 936b383323 (このIDを非表示/違反報告)
雨衣(プロフ) - 毎週本当楽しみにしてます！アニメではサッチもイゾウ達もらいなくなるので寂しいんですけど手のなる方へではみんないるから本当癒しになります！！今後の展開が楽しみです！ (12月27日 21時) (レス) @page44 id: ab81a6b8c3 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - れなさん» 読んでいただきありがとうございます！文章を褒めていただき、昇天しそうです…。ちまちま書き進めていますので、のんびり待っていただけると嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします！ (12月19日 23時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月3日 11時
