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side*大貴
『Hey! Say! JUMPの皆さんです。どうぞ』
その声を合図に、お客さんからの拍手が聞こえてくる。
耳にカウントが聞こえて、曲が流れると同時に俺は動き出した。
♪〜
曲が始まって半分が経つ。
最初は山田のことを気にして見てようと思っていたけど、
自分のパフォーマンスに集中すると決めた。
そして……
この曲の特徴である、台詞の部分。
数週間前、許されることのなかったそれ。
涼介「っ……、」
ひと呼吸。間を置いて口を開いた山田に不信感を抱く。
けど……そんな風に思ったのは、ほんの一瞬だった。
息は荒れているし、時折ふらつく度にヒヤッとするけど……
ダンスを再開した山田の動きに迷いなんてものはなくて。
すげぇ……って、必死に食らいつくその背中を見て思ったんだ。
.
〜♪
曲が終わり、横一列でポーズを決める。
俺の斜め前にいる山田は……しっかりと自分の足で立っていた。
大貴「…………」
カメラが他のアーティストを映し始めたのを確認して、山田に駆け寄る。
肩を貸そうかと顔を覗き込めば、弱々しく笑って、首を横に振った。
……そして、目線の先には……お客さん。
そのお客さんに悟られないよう、俺たちは舞台裏にはけた。
大貴「頑張ったな」
舞台裏にはけた途端、崩れるように座り込んでしまった山田。
尋常じゃないくらいに汗をかいていて、首筋に流れたそれにタオルを当てる。
前屈みになって苦しそうに呼吸する山田の背中を、救護スタッフの方がさすってくれていて。
『有岡さんも、ケアしてきて下さい』
大貴「じゃあ……お願いします」
フラフラな山田の体から離れて、ケアをしているメンバーの横に俺も並ぶ。
宏太「ひな壇行けそうな感じ?」
大貴「……多分。座ってるだけなら平気だと思う」
曲の披露が終わったから休んどけなんて言っても多分、聞かないだろうし。
そう伝えると、薮ちゃんは困ったように笑った。
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ゆ。 - ゆりあさん» めちゃ分かりみが深すぎます…(萌え) えー、気にならないでー笑 同じ病系書いてますっ(*¨*) (2020年4月8日 7時) (レス) id: 7079d975bb (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ゆ。さん» 伊野尾くんの細くて長い手足で優しく包んでくれるのなんか性癖です() えー!気になるなぁ……← (2020年4月7日 8時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ。 - ゆりあさん» 喉かれるくらい叫んでおきますね← 伊野尾くんの足に挟まってるところが何故か想像出来てしまいます…笑 実は違う名前でしてたりしてます…( ) コメントする時はいつもこの名前でしちゃうんですよね…笑(謎) (2020年4月6日 11時) (レス) id: 7079d975bb (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ゆ。さん» ホントですか……!ぜひその時は私にも届くくらいに叫んでくださいね!← 自分で書いておいてアレですが、個人的には伊野尾くんの足の間に収まっている山田さんがめちゃめちゃに好きです() もしかして作者活動していらっしゃるんですか……?? (2020年4月5日 23時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ひーすけさん» ひーちゃん……!!こっちにもコメントありがとう!!!夜中の3時に比較的”睡眠“のイメージが強い2人をメインにした矛盾……← 不機嫌で荒いけど優しい有岡くんが大好きなので書いてて楽しかった……!!良かったらパート5も見てね〜! (2020年4月5日 23時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりあ | 作成日時:2019年12月8日 20時