6話 ともりside ページ7
―――別の日 授業中
隆行「村の茂平というお爺さんから聞いたお話です。昔は私たちの村の近くの中山というところに…」
「不法滞在者は日本から出ていけー!」「「出ていけー!」」
「セラヴィナに今すぐ帰れー!」「「帰れー!」」
外から聞こえた声にみんなぞろぞろ立ち上がって窓の方を見た。すると裏門から大きな看板やポスターを掲げて叫ぶおじさんやおばさんが見えた
用務員さんや事務員さん、先生たちが辞めるように声をかけているのも見えた
ハガネ「みんな席戻って。早く」
真理衣「誰かさんのせいで授業になんないじゃん」
すると真理衣や百合を中心に私たちが抗議するときの鉄板である机の上をバンバンと叩く動きをし始めた
ハガネ「やめなさい」
バンバンと言う音が大きくなったところでハガネの辞めるように言う声も大きくなって、おさまった
ハガネ「貴方たちも学校の外にいるあの大人たちと一緒なの?差別や偏見でタオをこのクラスから追い出すつもり?」
するとタオが勢いよく立ち上がって机を叩いて抗議し始めた
ハガネ「やめなさい」
みんなが揃ってやるその音よりもタオの立ち上がった状態でやられるそれは私にとって大きさが違うように感じて、いつもより大きく感じる音が嫌で耳をぎゅっと抑えた
ハガネが横を通った気がして顔を上げると机を叩くタオの腕を押さえ付けていた
ハガネ「やめなさい」
―――職員室 NOside
ハガネが職員室に向かうと藤間先生が前にいて、「やっぱり来たわよ」とハガネに言った
すると前には真理衣の母親がいた。それだけではなく、優介の母や広の母、雪哉の母に、あかりやともりの母など…
藤間「ウルトラ怪獣大集合ね…」
全員で小会議室に移動した
真理衣母「芳賀先生、今すぐあの子を排除してください」
ハガネ「いきなりそんな事言われても…」
真理衣母「うちの真理衣は!給食を頭にかけられたんですよ!?」
ハガネ「それは真理衣ちゃんにも原因が…!」
雪哉母「彼女!前の学校でも暴力事件を起こしてるそうですね」
ハガネ「それは…」
優介母「それだけでなくてもみんな、水河小の子が来るってことで頭を抱えてるんです!」
ハガネ「皆さんにご心配をおかけしたことは謝ります、でも、!」
広母「あたしは、親が悪いことしたからって子供も一緒って考えはどうかと思うよ」
ハガネ「海老田さん…」
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作者名:水月 | 作成日時:2022年2月16日 17時