第十六話 ページ19
あれから鱗滝さんに走ってついて行っているが、矢張りあの人からは足音がしなかった。
しかも老人とはおもえない速さだ。
だが……。
貴方「(このくらいの速さなら、ついて来れる!)」
身体が色んな意味で丈夫なAにとって、この速さは朝飯前と言ったところだ。
炭治郎は身体が鬼になっているせいか、涼しい顔色でAの背中をついてきていた。
貴方「(禰豆子、少し揺れるだろうけど辛抱してくれな……)」
___いや、禰豆子も炭治郎も……ずっと辛抱ばっかりだった。
お金が無いことに遠慮して、いつも下の子達を想っていた二人。
『大丈夫だよ〜!私のことより、弟達に美味しいご飯食べさせてあげてよ』
『俺は長男だから、弟たちに譲ろうと思ってな』
大丈夫……。俺が、みんなの分まで二人を幸せにするからな……!!
そんな事を思いながら、Aは鱗滝さんの後ろをついて行った。
*
当たりが夕方になった頃、ある小さな建物に着いたA達。
炭治郎は着いた瞬間に、Aに抱き着きながら自分の体重を乗せる。
貴方「……これで、俺の事認めてくれますか」
鱗滝「(息切れもなし、顔色も変わらず……か。
_____これは……わしらの想像以上かもしれないぞ、義勇よ)」
……鱗滝左近次が思い出したのは、ある一通の手紙。
_____略啓、鱗滝左近次殿
鬼殺の剣士になりたいという少女を、其方に向かわせました。
丸腰で私に挑んでくる度胸があります。
身内が鬼により殺され、生き残った妹と弟は鬼に変貌していますが、人間を襲わないと判断いたしました。
この三人には、なにか他とは違うものを感じます。
少女は気配を読み取り、貴方のように鼻も少し効くようです。
もしかしたら、突破して受け継ぐ事が出来るかもしれません。
どうか育てていただきたい。
手前勝手な事だとは承知しています。
_____
_______
_________冨岡義勇。
目の前にいる少女は、なにかある。
鱗滝「良かろう……
______お前を認める。竈門A」
貴方「!!……ありがとうございます!!」
炭治「ムンムン!!」
嬉しそうに微笑む炭治郎に、優しい顔つきで頭を撫でるA。
______そんな彼女から……暖かく、裏表のない優しい匂いが漂っていた。
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私逆ハー大好物なので嬉しいです!鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月14日 21時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - ひゃくまるさん» 許可もらった!!嬉しいです!!ありがとうございます!頑張ります!!(`・ω・´) (2019年8月25日 10時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - ありがとうございます!ぜひぜひ、使って下さい!もうすぐ続編なんですね、楽しみです(* ̄∇ ̄*) (2019年8月25日 9時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - 上手すぎて目眩がッ!!ありがとです!(興奮)もうすぐ続編なので、使わせてくださいッ! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/9/d/29de397f5bb1d59cf9a14e1c54b4764a.pngできましたので貼っときます!作者さんイラスト上手いので気に入るかわかりませんが(^-^; (2019年8月24日 18時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユキ | 作成日時:2019年8月13日 3時