【王室教師ハイネ】王子じゃなくて姫【-1-】

第5話：ラブラブタイム? ページ7

あれから少し時間が過ぎ、僕はテストを書き終えていた。

今はハイネ先生が僕に抱きしめられながらテスト拝見をしている。
ついでに他のテストもね…。

少し真剣な顔をしている先生、まぁそれでも無表情だけど...。


「っふう、終わりましたよ王子。」


”さっ、早くおろして下さい”と言わんばかりの顔に、僕はまた悪戯心が出て”後もう少しー”と言いながらさっきよりも強く抱きしめる。

ハイネ先生は小さくため息をした後”どっちが小さいんだか”とボソボソ言っていた。


「それにしても先生って本当にあったかいね〜。」


「”子供体温だ”って言いたいんですか？」


少し怒り気味で僕に尋ねると、ハイネ先生は深く溜め息を一つ。

”先生って溜め息よくするねー”と言ったら、怒り気味で”誰のせいですか？王子”とプンプンしてきた。


「癒されるねー。」


「そうですか。」


「楽しいねー。」


「そうですか。」


「先生好きだよー。」


「そうでｓ...え？」


突然の告白に驚いて振り向くハイネ先生に、僕はニヤニヤしながら”騙された？”と聞いた。

するとハイネ先生は驚いた顔をしたまま”はい、騙されました”と言った。

素直だねー、先生は...。


「っと、そろそろ時間なんじゃない？先生。」


「...そうですね、ではA王子、一時間後にまたお会いしましょう。」


「はーい、じゃぁね〜。」


先生が中庭から消えると、ふと僕の体に違和感を覚えた。

苦しい様な、悲しい様な、そんな感情。


「恋...かな？」


なんてふざけたけど、どうやら少し違う様だった。




「痛い...っ？」



─────何なんだろう、これ。

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