アイデンティティ4 (ページ50)

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１９８話ページ50

「にしてもお前の髪長いな…」

「そうなんだよ～乾かすのに数分かかるからなぁそろそろ切ろうかな…」

ずっと伸ばしてきたこの髪…というか面倒くさくて切って無かったんだけど…そろそろ切ろうかな～葵さんぐらいとまでは行かないけど…

「けど練習の時はポニーテールにするから剣城とお揃いだよね！」

「これはお揃いなのか…？」

剣城の髪、どういう風にセットしているか正直気になるけど、髪下ろした所も見てみたい気がする…

「よし…髪縛ってもいいか？」

「うん、いいよ～」

そうすると剣城は器用に私の髪の毛を結っていく

「…出来た」

「お～っ！なんか人にしてもらうのって新鮮！！」

私はクルクルと鏡の前でまわってみた

「そうか…良し、そろそろ行くぞフォーメーション確認してからシュート練習だからな」

「よーし！剣城より多くシュート入るように頑張るぞ～っ！！」

そしてようやく練習が開始されたキャプテンは2チームに分かれて実戦形式の練習の開始を宣言する。力強く応える信助だったが、それを黙って見ていられないのは正ゴールキーパーの井吹だ。キーパーのポジションを譲るよう要請され、西園は悲しげな表情でそれに従う。

キャプテン、剣城、瞬木、市川、さくら、九坂といった攻撃的な選手によるオフェンスチームと、キーパー井吹を最後尾に、神童、森村さん、真名部、皆帆、鉄角というディフェンスチームに分かれる。

ちなみに西園はマネージャーの葵さんと並んでベンチで見学の立場だ。活躍の場を井吹に奪われ寂しそうな顔で見つめていた